吉永みち子『麻婆豆腐の女房』を読み直す

読書について

年末3連休をDUOを音読したり、読書したりでノンビリ過ごしました。

中学の歴史教科書も面白いのですが、若干飽きたので、別のものでも読みたいなぁ…

そんな時に、パッと隣の本棚を眺めると…吉永みち子「麻婆豆腐の女房」に目が行きました。

陳建民、洋子夫婦の山あり谷ありの楽しい生涯を描いた、ホノボノとした一冊です。

そして私にとっては何回読んでも飽きない、まさにお袋の味のような一冊なんです。

「麻婆豆腐の女房」とはどんな本?

中国で生まれ、料理人をしながら各地を転々とした陳建民さんが仲間と来日します。

そんな時、たまたま同じ職場にやって来た洋子さんに、建民さんが一目ぼれして、猛アタックの末結婚します。

最初は、建民さんの方が年上でワンマンだったのが、子どもに恵まれてから徐々に、洋子さんに頼る場面も増えてきます。

日本で、中華料理のお店「四川飯店」が軌道に乗り、社会的な成功する一方で、中国にいた陳建民さんの以前の奥さまや子どもたちがやってきます。

フツーなら修羅場の1つも起こっておかしくない…のですが、そうはならないのが面白い。

それどころかより強く繋がる陳さん夫婦の、明るく楽しい日々は深ーく読者を癒してくれる一冊なんです。

陳建民さんというと、「料理の鉄人」の中華の鉄人、陳建一さん辺りが私のイメージでした。当然、陳建民さんの奥様のことはほとんど知りませんでした。

でも、この本を読んでいっぺんにファンになってしまいました。

人を集めて喜んでいるのが好きな性格、人との繋がりを大切にして、縁を繋いでいく姿が素敵だなぁ…って読むたびに思います。

読み方も、頭からガーッと読んでいく時が多いのですが…

今回は、お風呂で湯船に浸かりながら、パラパラとめくってみると、目に付いた箇所をしみじみ楽しみます。

今回の面白ポイントは…ここかぁ!

陳建民さんがNHKの「きょうの料理」に登場した辺りをパッと見たら面白かったです。

実は、ウチの母に以前「陳建民さんの本を読んでるよ」と話したところ、「ああ、あの面白いオジサンだね」と即座に返ってきました。

日本語が不自由な建民さんは、独特な言葉を使っていたとのことです。

湯通しを「お風呂に入れる」や、旨味調味料を加えるところを「ヒミツをパラパラ」と謎かけみたいで結構面白かったんだよねー、と母。

視聴者は面白いかも知れませんが、バラエティじゃなくて料理番組ですから、アシスタントの方や、前もって原稿を準備する洋子さんは大変です。

でも、そこが野次馬の目から見ると悪戦苦闘ぶりが実に面白い!!

そして、「きょうの料理」で何回も紹介されて定着したのが、麻婆豆腐。

僕らが今、フツーに食べてる日本の麻婆豆腐のデフォルトは、四川麻婆豆腐を日本風にアレンジした陳建民さんの作品が基になっているんです。本場の味は、花椒をガンガン効かせた麻辣という味がかなり一般的になっているんですけど、昭和の時代ではそのまま紹介しても定着しなかったと思います。

ちなみにお店の味も日本人向けにアレンジしていて、それを「美味しい嘘です。でもニセモノじゃないです」と語る建民さん。

プロの凄さと、ユーモアのある語りに改めて魅了されました。

興味のある方、ぜひご一読をお勧めします。

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