この記事では、小学校時代に親しんだ学習まんが『少年少女日本の歴史』で、日本史で一番難しいだろうと思われる「南北朝時代」を読んでみました。
小学生でも読める『日本の歴史』は本気で読むと意外にハイレベルで、中学なら教科書がわりとして十分機能しますし、高校レベルでも入門書として優秀だと実感できました。
日本史で一番難しく、地味な南北朝時代をマンガで読む
日本史で人気があるのは戦国時代と幕末でしょう!
これが大好物で何時間も話せる人なら結構見たことがあります。
しかし、一番地味かつ難解なのは南北朝時代です。
実は…と白状するとあの時代だけは今でもよく分らない。
なぜかというと、構図が複雑怪奇でよく人が裏切るし、勝ったか負けたかもよく分からず、長い期間わちゃわちゃした挙句何となくうやむやな感じで決着して爽快感がないから。
で、何となくブックオフにいったら、児童書のコーナーで少年少女日本の歴史を発見。
1冊200円とお手頃価格なんでこれを読んでみることにしました。
マンガだけ読んでも筋が分かる
早速開いてみて分かったのが、絵だけ追っててもあらすじが頭に入るようになっていること。
これは後醍醐天皇が最初の蜂起を企てた時、幕府はどうなっているかを説明しています。
「守時は、執権だがかざりもの。内管領の長崎高資と得宗の高時は勢力争いの最中だ」という言葉が書かれています。
マンガ的な描写の便利なのは、一目見て「あー相手は中がバラバラなんだな…」と一発で理解できることでしょう。
歴史では、誰が誰がで説明していくと収拾がつかなくなることも多いですが、その関係を簡潔に表すのにマンガって媒体はものすごく役に立っています。
それだけでなく、活字をきちんと読めるようになると、かなりレベルの高い内容も盛り込んでくる。南北朝時代の伏線、持明院統と大覚寺統の分裂も2ページで説明され、マンガパートを読んでれば「天皇の血統が2つにわかれた」とは理解できます。
ちなみに、このあたりでは中学レベルでは説明されず、高校レベルでもよく分かってない人も多いはず。
マンガだけど、説明するためには難しいか所もマンガの力を借りて分かりやすく解きほぐして理解できる。さすがだなと思いました。
やっぱり、分かりやすかった!!
持明院統と大覚寺統という二つの流れは、騒乱の中で大義名分付けに利用されたりします。これがのちの北朝と南朝に分かれる。
足利尊氏が担ぐ北朝と後醍醐天皇率いるの南朝のはざまで
一言で言えば、公家や武士が右往左往する。
こういう時に英雄でもいてくれると理解のよすがにはなるのですが、そういう登場人物はあっけなく死んじゃって、兄弟げんかや同族での骨肉の争いなど、地味でいやらしい要素も加えながらますます混乱する。
その一方で被支配者も、うかうかしてると自分たちも巻き添えになるから「自分でできる事は自分たちでやる」と自治を始めるところも出てくる…
文字で書くと、うんざりすると思うんですけど
マンガだと、比較的スムーズに読めるので、改めてこりゃ、便利だなと。
ざっと読んだだけでも、結構参考になったので、一冊一冊買い足して全巻制覇しようかな、と思ったりしてます。
コメント