私流、イベント記事の書き方

雑談

この記事では、私自身がどんなことを考えながら取材しているのかを書いていきます。

出来るだけ、自分が頭の中で何を考えながら取材を進めていったのかをちょっとだけ出してみようと思います。

新聞記者の仕事のイメージを大まかに捉えて頂けたら幸いです。

取材前にやること

私の場合は開催日時が決まっているイベントの取材がメインです。

つまり、取材する前に猶予期間がある、ということです。

なので、会場の場所やスケジュールはもちろんですが、この取材ではどんな内容を見聞きするのかをざっと調べておきます。

そんなに細かくなくても、ごくごく大雑把に。

ちなみに、ここで調べた内容は記事本文では全く使いません。あくまで、取材する時相手の話を止めないための基礎知識、です。

当日の動き

当日は2つの視点から記事の内容を取材していきます。

①このイベントは何なのか?

②どんな様子だったか?

以上2点です。

①は大まかにイベント全体がどういう特徴があるのかを把握すること。マクロ的視点ですね。

②は、参加者や来場者に話を聞きます。

イベントに参加された方のコメントを取り、そのイベントで何が学べたか、楽しめたかなどを聞くわけです。

①イベントを把握する

①はハッキリ言ってそんなに難しくありません。主催者に話を聞いたり、実際に会場内を歩き回って、どんな人が来てるのか、家族連れか、どんな出店が出てるか、などを仔細に観察していきます。

そして、この①の取材が活きるのは記事の前半部分です。「いつ」「どこで」「誰が」「何を」を記述する部分です。

新聞は前の方ほど重要な情報をまとめ、忙しい人でも最初の一文を読めば概要が分かるように書くからです。

その次は「どんな」イベントか?を書きます。

ここは主催者のイベント趣旨を書くかというと、必ずしもそうはなりません。

イベント趣旨は総じて「お役所言葉」だったりするので、くまなく歩き回って会場の雰囲気や、様子を実際に見て回り、出来るだけ分かりやすいイメージで伝えられるように工夫を凝らします。

②参加者、来場者に話を聞く

話を聞く、と言っても全員に話を聞く事はムリです。

ですから、全体を見て、人が多いところに足を運びます。人の集まっている所にはそのイベントのいい所がある事が多いからです。

その中から何人か選んで声をかけて、取材に応じて頂ける方にお話を伺います。

たとえみんなが同じことをしていてもやり方は様々です。

子どもがやっている横で親御さんが時折見本を見せていたり、親子でコレをどうやろう?と相談して進めていたりと様々でしょう。もしかしたらお子さんが「僕がやる!」ってガンガン進めているケースもあるかも知れません。

今日はどちらから、誰と来ましたか?から始めて、作業の段取りなどを先ほど観察したのをとっかかりにして、話を繋いでいきます。

そうすると、普段のその人の話も付随的に出てくることが多いので、そこからまた質問をしながらより深く掘っていくわけです。

ここで重要なのは、「向こうは初めから私に話すつもりで考えているわけではない」ということです。

当然話が脱線することもありますがそこも含めてよく話を聞いていくと、その脱線の中にもっと面白い話が入っているなんて事は珍しくありません。

そういう時は最初の話は置いといて、面白いと思うポイントに絞って質問して、その話を深く掘っていくと、その人しか話せないいいコメントが得られる事が多いです。

また、一ヶ所だけではエピソードが偏る可能性があるので、色んなところにいる人に声をかけて、同じように話を集めていきます。

ステージで発表を終えた演者、なんて人たちもそうですね。場合によっては、楽しそうにお茶飲んでる人たちにもお話を伺います。

人に話を聞くコツは、一言でいうと…

「その人を友達か、親戚だと思って親身に話を聞く」ことだと思います。

1人あたり多くて20分くらいですが、どんな話も興味を持って聞くこと。そうすると、聞かれた人も心を開いてくれて、読む人も楽しくなるような愉快なエピソードを聞かせてくれると思います。

記事のひな形が出来上がる

ここまでいくと、①と②が組み合わさって、どんな方向で記事を書こうか?という道筋がハッキリ固まる事が多いです。

あとは固有名詞やお名前を間違えないようにしながら、取材で得られた現場の声を上手に組み合わせて、いかに生き生きと現場の空気感を描き切れるか…という作業になります。

私の場合まずは、一気に書けるだけ書いてしまう。たとえ使われるのが600文字分でも、1000文字だろうが、1500だろうが筆の赴くまま、だーっと書いてしまいます。

それをちょっと時間を置いてから改めて読み直し、冗長な部分や重複する部分を削り、徐々に短くしていきます。

写真は、話を聞く前後に撮ることが多いです。記事によっては、出来の良い写真をメインに据えて、記事の構成を考えることもあります。

記事を書いてて嬉しかったこと

このように私の取材は歴史を変えるわけでも巨悪を暴くジャーナリズムでもありません。

ただ、人に寄り添ってその人の毎日の一部分を切り取らせて頂く部分はあります。

取材の時は恥ずかしがって中々話を聞かせてもらえなかった方が、新聞の発行後に「記者さんが丁寧に話を聞いてくれて嬉しかった。一生の記念になった」とお礼状を頂けた時は本当に嬉しくて、感激しました。

決して楽ではないですが、自分でも大変気に入っている仕事です。

これからも、心を込めた取材を心がけたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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