Twitterで、資本主義と共産主義、ファシズムやナチズムの流れを書いたら結構好評だったので
誰でもサクッと読めて、ざっくり流れがつかめる記事を書いてみようと思い立ちました。
ホント、超ざっくりですが読んで得した!と思わせる記事を目指しますので、ぜひ読んでみてください。
資本主義は、産業革命がキッカケで起こった
まず、資本主義ですが…これは世界史の授業でも必ず習う、産業革命がキッカケになって起こります。
蒸気船や機関車、織物を作る織機などの発明によって
飛躍的に輸送力と生産力がアゲアゲになりました。そして、時折起こる恐慌のたびに、弱い会社は強い会社に飲み込まれ
強い会社はますます強くなる。で、最終的にはライバルはいない無双状態になります。
これがいわゆる「独占」と呼ばれる現象です。
そして、独占ということは、そこから買わないと手に入らないということでもあり、値付けはコッチのもん。
一方、働き手はいくらでもいるんだから、出来るだけ働かせて、給料はお安く…ということもやりたい放題。
そんなわけで会社はドンドン富を蓄積して膨れ上がり
一方でビンボー人は1日19時間働かせられて、食うや食わずの状態になりました。
ちなみにフィッシュ・アンド・チップスは、そんな労働者たちが腹を満たすための食事として考え出されたもので、
北海でとれるオヒョウという、カレイの親分みたいな巨大魚をとって来て
冷凍船で運んでくるようになって登場したもの。デカいから可食部がいっぱい採れるわけです。しかも油で揚げれば骨まで食べられる。
これにタダみたいに安いジャガイモを組み合わせ、油で揚げて腹持ちを良くしたので、過酷な労働条件の人のカロリーを賄うことができ
人気になったのが起源と言われています。
万国の労働者よ団結せよ!~共産主義の誕生~
そんな中、圧倒的に数の多い労働者たちが力を合わせて、この不平等な社会を打倒しようという
つまり資本主義の次のステップとしての「共産主義」の思想が登場します。
実はそれ以前から「富を独占しないで共有したらいいじゃん」という考えは、あったんですがマルクスとエンゲルスという二人が、資本論でこれらを理論化?します。
なんで、?を付けたかというと、これもやっぱり今から見ると粗が多くて欠陥商品だったから。
しかしながら、この考えは新しい考えとしてまずインテリ層の支持を受け、資本論に書かれた次のステップに社会をすすめようと、労働者に教える活動をすすめます。
まぁ、実際そうすると資本家の皆さまは、営々と築き上げてきたものを根こそぎ取られるし、
政府としても、そんな運動を起こされたら、国が荒れてたまったものではない。
そんなわけで各国で弾圧を受けました。
そんな中で、第一次世界大戦が勃発。4年にわたる戦乱の中で、西洋列強と呼ばれた中で真っ先に行き詰まったのがロシア。
そんな弱体化につけこんで、まず立憲民主党(ロシアの)を中心とした革命が起こって、ロシア皇帝ニコライ2世が退位。
そしてその8か月後、今度はボルシェビキ(のちの共産党)が革命を起こして、後の共産主義国家ソ連が爆誕しました。
世界恐慌で「次は我が身」とビビる資本家、そこに登場したのが…
で、ソ連は当初、仲間を増やしたいと各国で革命を起こすべく組織を作ったんですが、これが全然捗らない。
そのうち「ソ連だけで何とかしようぜ」と言ってたスターリンが権力を掌握して重工業中心の増進計画を立てました。
そうしているうちに、1929年にニューヨークのウォール街発の株価大暴落がキッカケになって
世界大恐慌が資本主義世界をおおうことになります。
ただし、この時ソ連は無関係で
むしろ「こっちの方がいいだろ?」とこれ見よがしに欧米の文化人を呼んじゃったりしてアピールしたわけです。
…実はコレって、話に裏があって、反革命容疑で捕まえた人間に奴隷並みの過酷さで重労働やらせてたんですけどね。
そんな事を知らないインテリが自国に帰って「こりゃ、共産主義いいぞ!」と大宣伝。
…もちろん、それがスターリンの狙い。
恐慌で悩まされている国、特に第一次世界大戦で負けたドイツなんかは、共産党の議席が爆増します。
そうすると、「ドイツの労働者に団結」されたら…資本家はビビりあがって、
共産主義以外でまだマシな人物を物色し始めます。
そこで、選ばれたのがこの方。
泣く子も黙るアドルフ・ヒトラーの登場でした。
彼は「ドイツ国家の復興」を掲げその一方で、共産主義を滅ぼすと宣言していました。
そのために自分に権限を一極集中する「独裁」を主張しました。
ヒトラーは政権を取ると、直後に起こった国会議事堂の火災を共産主義者の仕業と断定し、共産主義者の大弾圧を始めます。
自分たちの首を狙う共産主義者狩りに、資本家たちは大喜びしたわけです。
ファシズムとナチズムの決定的な差とは何か?
さて、そのヒトラーよりも先にイタリアの国政を掌握したのは、ヒトラーと並び称されるムッソリーニです。
ヒトラーもムッソリーニを超絶リスペクトしていて、彼のファシズムを真似て
独裁者として絶対権力を持つ彼が資本家たちからお金を出させて
国民の福利厚生を厚くする政策をとります。
この時、国民以外(つまり「非国民」)にはその分け前をやらない…ここまでは二者は似ているのですが
実は決定的に違うものがあります。
それは「国民の線引き」でした。
ファシズムは、自分たちの言うことをきいてイタリア人なら左右関係なく仲間に入れてやるよ方式。
これは、様々な民が市民権を与えられた、古代ローマ帝国の復興を掲げていたファシスト党の特徴です。
一方でナチズムは「アーリア人を頂点としたドイツ民族の国家」というのがテーゼで
その敵対者と位置付けられていたのが、共産主義とユダヤ人でした。
ですから、初めムッソリーニはドイツと手を結んで共産主義に対抗していたものの
自分を超絶リスペクトしていたヒトラーのことを「無教養で粗野な男」だと心底軽蔑してました。
まぁ、そのうちドイツがブイブイ言わせだして来たら、両者の立場は逆転してしまいますが。
しかし、第二次世界大戦で両国は敗北。世界は新たなステージに進むことになります。
なぜ負けたのか?これは単純に言えば「アメリカが資本力にモノを言わせて物理で殴ったから」という(´・ω・`)。
共産主義をのさばらせないために、資本主義が福祉を充実
アメリカは「敵の敵は味方」ということで、ソ連に大量の武器を供与します。
それをいいことに、ソ連は戦後自分の子分である共産主義国をせっせと作り、
世界は資本主義VS共産主義の2極構造になりました。
資本主義側も、これ以上共産主義が増えちゃったら困る、と考えて国民の大多数である労働者の待遇改善を行い、企業もコレに倣う形になりました。
この時参考になったのが、ファシズムなどで行われた福利厚生のシステムで、ここで「勝者が全部イタダキ!」というむき出しのシステムに改善が加えられました。
つまり「ライバルがいたから、こちらも餌をちらつかせないと、アカに染まる」ということで
結果として、労働者の待遇が格段に上がったわけです。
共産主義のポンコツぶりがバレて、国家倒壊。
そして…1980年代ごろから、ソ連がひた隠しにしてきた共産主義国の硬直しまくった社会構造が徐々にバレて来て
東欧の子分国家が次々とぶっ潰れ
本家もついに破綻をきたして、1989年ソ連は終焉を迎えるわけです。
なんで、こうなったかっていうと、
要は共産主義が「やってもやらなくても一緒」という人間の欲望に逆行したシステムだったからだと思います。
1976年に北海道の函館にミグ25を手土産に、ベレンコ中尉という人物が亡命した事件がありましたが
彼がぶちまけた話は、それまでの鉄壁を誇る脅威的なソ連像とは真逆でした。
飛行機乗りは厚遇されていると言われながら、そーんなこと全然なく士気は最低。
みーんな、昼間っから酒かっくらって、たまにやるのは国家財産の横領行為。
これ、別にソ連の飛行機乗りだけでなく、国中に蔓延していたわけです。
さらに、売れても売れなくてもいいから、計画通りに作れば文句を言われないからと、イノベーションが進む要素はゼロ。
結果、どこも出来るだけ楽をして、職場で既得権益チューチューする体質が国中で大繁殖する事態に。
指導者は指導者で、そこにメスを入れるなら、権力争いの方が大事。
人間の欲が悪だと、出発しみんなで財産を共有すれば、平等な社会ができる…そう信じた
共産主義は結局、上から下まで欲望に内側から食いつくされて、
シロアリに食いつくされた住宅のごとくあえなくオジャンになっちゃった、というオチになったわけです。
資本主義の問題点を突いて、新たな時代のホープと呼ばれた共産主義、ファシズム、ナチズムは
資本主義を改良する役割を果たしたものの、とってかわるところまで至らず、その役割を終えて行ったわけです。
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