『つなげてみれば超わかる日本史×世界史』が中々の良書だった件

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このブログでも何回か書いてあるかもしれないのですが、私は本を持って外出しないと不安でしょうがないたちです。

とりあえず、何冊かはカバンに忍ばせてなんかあると1ページでもさっと読む、なんてことを習慣づけてます。そうすると、1日1回の隙間時間でも1年かければ1冊くらい読める勘定になります。

ところが、先日。

持っていた本を読み切ってしまいました。

それで、何気なくコンビニで見つけたこの本を購入しました。

歴史本って、当たり外れが意外にあるジャンルで、ひどいのになるとWikipediaのコピペか?というのもあるのですが、まぁそんなことをあまり考えずに購入。

パッと読んでみたら、これが案外いい!!

日本史の出来事と、同時代の世界をつなげて考えるというコンセプトの本はたまにあるけれど結構読みやすいし、章末にまとめもある。

古代史には推測の域を出ない記述もちょっとあるけれど、想像として面白く感じるレベルで「もしかしたらそうかもしれないなぁ」と感じる程度です。

先史~現代までを幅広くカバーし、その中から象徴的なトピックを拾う形で展開されるので、通史を学ぶのには適しませんが、「小ネタ」を知るにはちょうどいい軽さで、歴史好きには楽しい一冊に仕上がっていると思います。

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え、こんなに影響を及ぼしてるの?という事柄が満載!!

まぁ、現在は地球の裏側にも24時間以内に行けるようにもなりましたが、昔は日本から中国大陸に渡るためには大変な手間がかかったでしょう。

それでも、交流を通じて人間がお互いに影響を及ぼしあっているというのは、中々興味深い。

例えば、伊能忠敬が日本の正確な測量を行い、高精度の全図を作ったのは、ヨーロッパ列強のアジアへの進出と大いに関係があった、と書いてあったのを読んで

なるほど、地形を知らなきゃ守りようがないもんな。それで幕府は許可したのか…と納得したり、

浮世絵が西洋に渡って西洋の画家に影響を与えたのはしっていたけれど、

その浮世絵も濃い青を出すために、プロイセンで1700年代に開発された合成化学顔料を使用して初めて可能になった、とか。

葛飾北斎『神奈川沖浪裏』(1831~33)

ほんと、「へぇぇ!!」となりました。

徳川吉宗とフリードリヒ大王の共通点

そういった直接的な接触のみならず、当時の気候変動が図らずも似た影響を遠隔地に与えたというのも面白い。

これが起こるのは寒冷期で、食料の供給が不十分になると、限られた食料の生産力を争って、世の中が乱れがちになったり、生活スタイルが変わったりする。

また、同じようなアプローチを図らずも推し進めるという例では

徳川8代目将軍吉宗と、その同時代人のフリードリヒ大王(プロイセン)。

この2人の在位期間はちょうど地球の寒冷期がおわったころで、まだ気温が不安定でした。

そこで、2人が目を付けたのが「イモ」でした。

吉宗は青木昆陽にサツマイモの研究を進めさせ、関東でも栽培が盛んになりました。

フリードリヒ大王は、寒冷地にも強い作物として、ジャガイモの栽培を奨励。

ドイツというと、ビールとジャガイモのイメージがする(のは私だけか?)のは、実はフリードリヒ大王の影響なんだな~と思いました。

その他にも、歴史好きならちょっと人に話したくなる小ネタが満載なんで、ご興味のある方は読んでみたらいかがでしょうか?

【関連記事】

伊藤章治『ジャガイモの世界史』を読む…ジャガイモが新大陸から持ち出されたのが、実はまだ500年ほどしか経っていません。世界中に持ち込まれ、人類を飢餓から救ったジャガイモの道をたどっていくと、自ずから世界史が見えるという内容がとても面白いですよ。

 

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