私の地元、埼玉県伊奈町に知る人ぞ知る美味しい洋菓子店があります。
その名は『ケーキの店 ドルチェ』。
私、人にお土産を持っていくとき、ここの一口チーズケーキ『いなまちーず』を手土産にしていくことが多いんです。
理由は「日持ちがして、美味しい。一人ひとりがちょっとつまむのに最高」だから。
子どもから大人までみんな「美味しい美味しい」と喜んでもらえるんで、なんかある時は人数分よりちょっと多めに持っていきます。
で、先日。オーナーの南雲さんと談笑してた時に厚かましくも
「いなまちーず作っているとこ見せて下さい!」とお願いしたら…
「いーよいーよ!おいで!!」と快諾。
休みの今日、愛車のミラジーノでとことこ行ってきました。
テンポよく、160個に生地を流し入れる
お客さんが一区切りついた午後にお邪魔すると、いなまちーずの関門、生地の流し込み作業のところでした。
オーブンに収めるのは160個。
生地は途中でへたらないように、卵白の泡立て方に工夫が必要なんだとか。
そのため、普通の5倍の時間と手間がかかるそうなんです。
しかも、生地は空気を含んでいるので、グズグズしてるとダメになる。
だからこの作業中は店に立たずに、この作業だけに没頭するそうです。
南雲さんは目の前にあるタルト皿に、生地をリズムよく絞り出していきます。
160個のタルト皿に、ものの5分もかからず、生地を絞り出す様子に
「職人の仕事やぁ!!」と大興奮!!!
で、絞り出したあとはすかさず温めていたオーブンにこの4枚の鉄皿を収めていきました。
いなまちーず誕生秘話
焼きあがるまでの40分、南雲さんに話を聞きました。
私「いなまちーずって何でできたんですか?」
南雲さん(以下南)「B級グルメが盛り上がった時、地元のお店で『B級グルメのイベントをやらないか?』って話が持ち上がったの。それでイベントの2か月前に『地元の物産を使ったお菓子で参加しないか?』って誘われた時にパッと閃いた。『ウチのベイクドチーズに巨峰のジャムを合わせたら美味しいぞ』って…
すぐに、巨峰を買って来てジャムから作ってね、構想一瞬であっという間に出来た(笑)」
私「随分あっさりと(笑)」
南「うん、お菓子ってバランス、組み合わせだからね。普段から色々なパターン考えてるから。ジャムの味は濃いめに仕上げよう、とかその味を楽しむにはチーズケーキのサイズを(その前から売っていた)プレーンのものより心持ち小さめにした方がいい…その方がしつこくなく食べられるとか頭の中で考えて、一発(笑)」
私「イベント当日はどうでした?」
南「3000個売れたんだけど、5票差で2位だった(苦笑)。でも名前を知ってもらえたし、お店にも新しいお客さんが来たり、地元の「伊奈」の名前の付いたお菓子ってことで喜ばれたしね。作って良かったと思うよ」
私「確かに喜ばれますね。年齢、性別を選ばず持って行けますから。コーヒー飲みながら軽くつまむと美味しいし…私甘いものそんな好きじゃないけど、ここのお菓子だったら抵抗感なく食べられる」
南「そういう塩梅まで計算に入れてるわけ」
…と話しているうちに、さっとオーブンを開けて
てばやく前後を入れ替える。
「焼きむらが出来ないようにだよ~!」と南雲さん。
そこからさらにお菓子談義で盛り上がって…
「時間だ!」オーブンからいなまちーずを取り出す。
おー!お見事!!
スンゲー美味しそう!!
手作りじゃなきゃ、作れないんだよ
ちなみにこの、いなまちーず…
こんだけ手間かけて1個130円!!安すぎだろ!!!
でもアイデアパクられたりしないのかな…。
南「無理だよ。これだけの内容になると、工場じゃムラが出て上手くいかない」
私「製造するときの気温や湿度を均一にしたり…」
南「添加物いっぱい入れたりしないと、ね。でも、添加物って味に影響すると思うよ」
なるほど、長年の経験と腕があればこそ!なわけか。
南雲さん、代わりの土産物ないのでずーっと「いなまちーず」作ってくださいね。
よろしくお願いします!!
ケーキの店 ドルチェ
埼玉県北足立郡伊奈町寿3丁目124
火曜~日曜 ・祝日営業。月曜定休(祝日は翌日)
☎048-728-1738
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