政治家とは何か?『人間・田中角栄』を読んで考える。

読書メモ

コロナウイルスは収束の気配もないですね。

一昨日、女優の岡江久美子さんが亡くなられたという一報が入ったときは本当に驚きました。

ここ最近、次々と人が亡くなる知らせが多く、本当に気が塞ぎます。

でも、また明日から頑張らないといけませんね。

私は、忙しい時や心塞ぐときに本を読みふける習性がありまして…どこかに没頭して余計な思考を遮断したいんだと思います。

先日購入したこの本を朝と夜に読んで今日、読了しました。

宝島社『人間・田中角栄』

この本は主に田中角栄の「いい話」を集めたものです。

田中角栄はこんな人

田中角栄は今から100年前の1920年、新潟県に生まれました。

父親は事業に失敗し、極貧の中で育ちます。

高等小学校を卒業して建設会社で働きながら夜学に通い、自分の会社を興して独立。

戦後に政治家として頭角を現し、議員立法を33本成立(日本議会史最多記録)

その企画力、実行力から「コンピューター付きブルドーザー」と呼ばれました。

そして、ついに大学卒がほとんどだった内閣総理大臣の座に登り詰めます。

総理大臣辞職後に収賄容疑でロッキード事件で逮捕されますが、毎回選挙は当選。

その後も与党自由民主党の最大派閥「田中派」の惣領として君臨。

キングメーカーと呼ばれました。

田中角栄というと、団塊の世代にとっては「金権政治家」のイメージが強いはず。

ロッキード事件だけでなく、とにかくけた外れの政治資金を駆使して、当時の選挙を勝ち抜いてきたからです。

平成に入ってから、元秘書の早坂茂三さんをはじめとする語り部たちが

田中角栄という人物がどんな人だったかを書き残しています。

彼ら曰く、「田中角栄は情の人」であるといいます。

雪深き新潟の暮らしを忘れず、長年新潟県人が雪害に苦しんでいるのを知っていました。

初演説は三国峠を崩して雪を無くそう!という破天荒なものでしたが、

トンネルを通し、雪に埋もれない道を整備することで、この初心をキチンと実行に移します。

また、孤児院の子供たちが高校に通えず、将来性のある子でも中卒だと聞けば、

予算をきちんと取って進学への道筋がつくように法整備をおこないました。

また彼は『日本列島改造論』という本を出版しますが

これは、今の我々では想像もつかないほど、都市部と地方の経済格差が大きかった時代に、日本の隅々の生活レベルを均一化させようという思想で貫かれています。

小学校の教員の給与が低いことを取り上げて、給与を倍増させ、広い見聞を持ってほしいと海外研修制度を設けたのも田中角栄です。

理想を実現するために現実を駆使した男

世の中では、お金を目的として権力を行使した人物と見られがちですが、

私はむしろ自分の理想を成し遂げるために、有権者の方や、官僚、政治家と言った人々と協力していったイメージが強いです。

彼らには彼らの内在論理がある。

例えば官僚たちの心を掴めるのは

田中角栄さんが官僚たちの本質を掴んでいたからだと思います。

「連中は現行法体系に縛られて身動きままならない。先例尊重で新例を開くリスクを避ける。行動は減点主義で経歴に瑕疵が付くのも嫌う。世界に冠たるセクト主義で、他との連携については眼中にない」(179ページ)

もし、政策を推し進めるなら、その道に通じた官僚の力が必要になります。

そのために田中さんは意見に耳を傾け、簡潔明解な方針を示す。信賞必罰で、えこひいきをしない。誰にでも胸を開き、将来を考えて身が立つようにする…と

そこまでやってくれていたからこそ、官僚は全力を尽くして彼をサポートしてくれるのでしょう。

最後に…官僚に使われる政治家では困る

今の政治家、例えば甘利さんや麻生さんは、財務省の論理に飲み込まれて、一番大事なはずの国民の生活を感じ取れていないのではないか、と思うことがあります。

消費税を10%にアップした時「リーマンショック級の事態が無ければ、増税」と言ってましたが、

今回は明らかに、リーマンショックを超える事態になっています。

減税ないし、消費税凍結を真剣に考える時に来ています。

国民の生活に関わるからです。

政治家はなんと言っても、「国民の生活が成り立つかどうか」が第一義で、それを前提での様々な政策でなければならないと思います。

政治家は、方向性を示すのが仕事で、

官僚の小間使いに落ちてはいけないのです。

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