ドラッグストアの雄、マツモトキヨシの創業者はアイデアマン!

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マツモトキヨシ、といえば私のようなおじさんでもおなじみの、ど派手で明るいドラッグストアでお馴染み。

この創業者が松本清さん(1909~1973)。現在のマツキヨの前身になる「松本薬舗」を創業し、政治家としても活躍。

この人、知れば知るほど、面白い。

貧乏な農家に生まれた松本さん。

たまたま見た県会議員がすごく立派だったから、「県会議員になりたい」と母親に告げたら

バカ言うんじゃねぇ、と相手にされなかった。

とりあえず、ご飯を食べなきゃいけないので、薬屋の丁稚に入り、薬の学校に入って勉強を重ね

23歳の時に松本薬舗を創業しました。

一国一城の主になった松本さんですが、他の同じことをやっていては、中々上手くいかないと、様々なアイデアをひねり出していきます。

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空き箱をもらってディスプレイを充実

創業当初はそんなにお金がなかったので、おくすりも必要最小限の在庫しかありませんでした。

お客さんが薬を買いに来ると、お客さんに「箱はいりますか?」と尋ねたそうです。

いや、要らないよと言われると「空き箱はコチラで処分しますよ」と申し出て、その空き箱をお店に並べ、薬の在庫がいっぱいあるというアピールをしました。

今では、空き箱をディスプレイ用に活用するなんて珍しくもないですが、松本さんのアイデアがいかに秀逸だったかをうかがわせるエピソードです。

店の前で猿を飼う

松本薬舗では、店の前にサルを飼っていました。

これが珍しいので、遠くから子どもたちが店を訪れました。

そんな時、松本さんは「サルは暴れて危ないので、見に来る時はかならずオトナと一緒に来てね」とひと言添えていたそうです。

すると、子どもたちはサルを見たいから親を連れて店に来ることになります。

…実は、それが松本さんの狙い。

親からすると、ただサルを見に来た、ではなんか具合が悪いから、薬や化粧品のちょっとないものを買っていこうかしら…となる。

しかも、これは「サルの薬屋さん」という別のイメージもできて、名前を覚えてなくても、店が分かるという、一石二鳥の効果をもたらしました。

そして、1942(昭和17)年に東葛飾郡小金町議会議員に就任。政治家としての一歩を歩みだします。

5年後の1947(昭和22)年には自分の念願であった、千葉県議会議員に立候補して、見事当選します。

マツモトキヨシに改名した理由

1951(昭和26)年に、松本薬舗をマツモトキヨシに改名します。

目的のひとつはお店のアピール。松本薬局、清薬局では日本中どこにでもありそうですが、当時カタカナでフルネームというのは相当珍しくていい、というわけです。

もう一つは選挙対策。地元の東葛飾郡が選挙区だったので、マツモトキヨシという名前を地元の有権者に売り込むことができる。

またもやさく裂した一石二鳥戦略です。

仕事ぶりもめざましく、千葉県議会では議長を務めるほどに。

1969(昭和44)年には、松戸市の市長に立候補。

自らは健康に不安がありましたが、再三請われて立候補からの、当選でした。

すぐやる課を創設

松戸市は合併や都市化の影響で、1962(昭和37)年から69(同44)年で11万人→23万人に倍増。

人口が増えるにつれて、どこが受け付けたらいいか分からない問題が増えて来ました。

そんななか、就任した松本市長は

「市役所とは“市”民のために“役”立つ人のいる“所”」とのモットーを掲げます。

まずは、役所をたらい回し、仕事が遅いという「役所仕事」を排し、ここに行けば何でも解決する相談窓口を作ろうとします。

「すぐやる課」の誕生です。

「すぐやる課」は昭和44年10月6日にスタートしますが、「ヒラガナなんてふざけている」との反対の声も多く、当初は

「特急課」、「応急処理課」などの名前の候補も上がりました。

松本市長は「君、奥さんに『ご飯を特急で頼む』と言うか?」と聞いたそうです。

「そんな事は言わないだろ、すぐ飯にしてというだろ?すぐやる課なら、どんな人でもすぐ分かるじゃないか」というわけです。

そして、すぐやる課の部屋の前には、松本市長の手による

すぐやらなければならないもので
すぐやり得るものは
すぐにやります

市長

との貼り紙が出されました。

最初は2人からスタートした「すぐやる課」でしたが、初日に16件の依頼が舞い込みます。

あっという間に仕事が増え、どんどん増員を重ねて対応。

その仕事ぶりは話題になりました。

松本市長は1973(昭和48)年に市長在職中のまま、急性心不全のため急逝しますが

すぐやる課は56周年を迎え、今も市民の生活を利するために奮闘中です。

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