私は1978年生まれで、1990年代の格闘ゲームブームど真ん中の世代。
そんな自分語りをなぜしちゃったか、というと…昨日夜中にニコニコ動画でスゴイモノを見てしまったから…である。
『ストリートファイターIIよみがえる藤原京~時を駆けたファイターたち』と題する20分ちょっとのアニメで、
我々が夢中になってプレイしたストリートファイターⅡのキャラ
リュウ、ケン、春麗、エドモンド本田の4人が、タイムトラベルで「藤原京」の成り立ちから終焉までの16年間を駆け足で見守る、という内容です。
波動拳、昇竜拳、スピニングバードキック、百裂張り手…など、格闘要素は一切無し。
こりゃ、一体全体、なんなんだ!?と。
まず、藤原京って何なんだ?
日本史を勉強した人なら一度は聞くことになる、藤原京。
飛鳥時代の終わり頃、天武天皇が現在の奈良県橿原市と明日香村にかかる地域を都に定めました。
それまで、代々首都を変えていた日本は、この藤原京から永続的な都市設計を試みるようになります。
中国の唐の都を模倣し、整然とした街並みと、広大な宮殿を中心に発展。
しかし、湿地帯に囲まれて、発展性に乏しく、持統・文武・元明の三代16年で平城京に遷都されることになりました。
なんで、こんな珍品が誕生したのか?
ロマントピア藤原京’95(ロマントピアふじわらきょう95)という、
1995年(平成7年)に奈良県橿原市の藤原京跡をメイン会場として開催された地方博覧会がありました。
同年3月~5月に開催された同博覧会には、カプコンや近鉄などがパビリオンを出展しました。
ストリートファイターⅡシリーズでブイブイ言わせてたカプコンが上映されたのが、この映画というわけ。
波動拳はエンディングに一回のみ、だけど妙に面白い
そんな藤原京にタイムスリップしたリュウは、先についていたケンに見つけられ、当時の藤原京の社会科見学。
都の構造や役人のシステム、1日の生活などを見て回ります。
これが割と本格的で、当時の暮らしぶりがよく分かる。病気になるとまじないで治そうとしたり、
貨幣経済がまだ行きわたっていないので、銅貨を使えず物々交換にしろ、と言われる庶民の姿も描かれます。
今から見ると、最初の銅貨が和同開珎と紹介されているので、まぁ1995年だったら。(現在は富本銭が最初の国産銅貨である、というのが定説になっています)
作品中では先述の4人が一人づつ集まるごとに時の流れが早くなる、という設定らしく
春麗が加わったあたりでもう、遷都の話になり
都の移築工事に駆り出されていた本田と合流すると、現在に戻ってきます。
この間、格闘シーンはリュウとケンが再会するところで一瞬(!)、あとは、すごく歴史に詳しいケン(めちゃくちゃイメージが合わないが)と
和歌にも造詣の深い春麗(彼女中国人なんだけど、男3人旅だと暑苦しいから、女性を加えたんでしょ)という
レア設定が妙に面白い。
お暇なときに、ぜひご覧ください。
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