この記事は私流、100円本の買い方を紹介します。
古本屋で安く売っている本は本来の価値よりもはるかにリーズナブルで、掘り出し物多数な世界です。
この面白さをぜひ感じていただければ幸いです。
宝探しににも似た古本漁り
30年前ですと、ちょっとしたマンガ本やファミコンのソフトを売っていた個人経営の古本屋ばかりで、神田神保町なんかだと、稀覯本や高価なものばかりでした。この20年ほどで、ブックオフのような大型古書店が増えて、どこの街一軒は見つけられるようになりました。
従来だと、古書価格はレアなものほど高く、一般書だったりすると安いといった独特な値付けをされることが多かったのですが、ブックオフでは大体半額くらいで出し、長く売れ残ったり破損や書き込みがあったりすると100円+消費税の値が付けられるようです。
なので、しばらくするとAmazonで古書の値段を確認し、プレミアムが付く一冊を見つけて中古本を出品してうる、いわゆる「せどり」が流行りました。
だけど、本はそんな取引価格いかんに関わらずそれなりに面白い一冊が埋もれてることがあります。
20年以上前の出版で、絶版だけど面白い小説。かつてのベストセラーや忘れられた一冊などです。
例えば昔見つけたバブル時代のマネー本。
ノウハウは今では時代遅れですが、日経平均が38000円を超えたころらしく、50000円を超える日も来るだろう!!と鼻息荒く書いています。
30年経って、5万円どころか当時の株価すら超えられていない現況を鑑みると、未来を予想するというのは難しいものだな、と感慨を強くします。
100円本は選書のセンスを鍛えられる
私が、100円本漁りをするのは、もう一つ。面白い本オーラを見抜く、というのもあります。
本ってカンが冴えてると、背表紙だけ眺めていてもそのオーラが感じられる時があります。ただこれを一般書店でやると、まぁ5000円~10000円くらいの出費になる。
ところが、100円本なら1000円あれば税別だったら10冊買える。これなら1冊面白いのに当たればお釣りが来ますし、2冊当てたら万々歳なのです。
面白いことに、全部当たりはほとんどないけど、最近は6割くらいはいい感じの本を引きぬけるようになってきました。それも若いころからワゴンセールの格安本を買い込んで読んできた選書スキルのたまものです。
実践、100円本漁り
さて、早速実際にどうやって本選びをするのか書いていきます。先日は地元のブックオフに出かけてみました。
30分ほど、時間をかけて100円本のコーナーを眺めていきます。本棚の背表紙に目を走らせながら、目に入ったものを引き抜き、パッと見て閃いたものを手元に残す、を繰り返します。
今日は、この5冊を購入しました。何で選んだかということも挙げていきます。
①迫勝則『前田の美学 広島東洋カープ前田智徳』
昨日、Twitterで「前田智徳さんって、榎本喜八さんににているよねぇ」とお友達とやり取りをしていました。それが頭に引っかかっていて、あ、買おうと思いました。
②西原理恵子 佐藤優『とりあたま帝国』
週刊新潮のマンガコラムの文庫化。西原さんのぶっとびマンガと佐藤優さんのコラムのギャップが面白い。両方のファンでもあるんで、お風呂に入りながら読もうかなぁ、と。お風呂で読むと紙が蒸気を吸ってガビガビになるんですが、いいじゃない100円だもの!
③外山滋比古『お金の整理学』
私が大学を受験していた頃、国語のテストでよく見かけた外山滋比古さん。
大学に入ってから手に取った『思考の整理学』は、私に影響を与えてくれた一冊で、文章の書き方はいまでも外山さんのやり方を実践してます。
著者が同じでタイトルが似てたから購入。
④山下昌也『貧乏大名”やりくり”物語』
あれ、この本昔読んだかな…
まぁいいや、貧乏ネタは好きなので買っちゃえ!と購入。
100円本はハズレを恐れないのが鉄則です。たまに同じ本が出てくるのは仕方がないことです。細かいことは気にしてはいけません…って何言ってんだ、俺?
⑤さだまさし『風に立つライオン』
今回一番の「ロマン枠」。読んだことのないジャンル、著者をあえて買いました。
さだまさしさん、と言えば情感あふれた歌が素敵なアーティストというイメージです。
しかし、ライブではMC、曲の間の話が面白いともっぱら評判。しかもそれがあまりに面白いと、プロの落語家が勉強にくるという…。
何冊かありましたが、アマチュアで弾き語りをしている弟の持ち歌から『風に立つライオン』をチョイスしました。
購入した本はつまらなかったら読むのをやめる
こうして購入した本は、通勤カバンに忍ばせたり、お風呂に持ち込んで読んでいきます。
買ったからと言って、つまらない本を読み続けるようなことをしません。
つまらないのは、どんどん捨てます。そうしていても気をつけないと本は部屋中に山をつくりますから。それに「読まなきゃ」なんて義務感感じてたら読む気力もうせてしまいます。
思い切りよく処分できるのも100円本だからです。
結構面白いので、ご興味のある方はぜひ、お試しを!
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