昭和天皇が好きになってから、かれこれ10年が経つのですが
来年は「昭和100年」だし、令和に改めて昭和を知るってのも大事だと思うんです。
いろんな形で他の人にもっと知っていただきたいと、私はブログでもエピソード記事を書いておりますが。
でも、まぁブログより、紙の本が読みたい、という需要はまだまだ多いらしい。(私のところにも実は「本の執筆依頼」が来たこともあります)
…ところで、そんな私もあらかたの関連書籍は読んでしまって、
「この話はもう読んだな」というものも増えて来ました。
ネタ取りは「もう大丈夫かな」とおもっていたりするのですが、逆に知らない人が
最初に読むならどんな一冊をおすすめする?というのは、私も聞かれるし、結構悩みのタネだったりします。
昭和天皇の本で一番の問題は「絶版」。私自身、色んな出版社に、一読者の提案で「本のデジタル化、再販」をお願いしているんですが
これが結構、難しいらしい。
そんなわけで、古本なんかでも結構漁るんですけど、弾数が少ないのか、転売ヤーの「一冊10000円」とかが登場してしまうありさまです。
そんな中でも、割と興味を持ってもらえる内容で、割とリーズナブルに流通しているのが
加瀬英明さんの「昭和天皇三十二の佳話」です。
この本は昭和天皇の生涯を追うというより、87年のご生涯で、特に陛下のお人柄のよく出たエピソードを選んで、
「国民とともに」「天皇として」「素顔の天皇」という3つの章に分けて紹介しています。
実は、この本に載っている内容はまぁ、ほぼほぼ私のブログに入っているのですが…それでも、噺家が同じ演目を語っても、印象が変わるように
私自身も楽しく読めました。
著者の加瀬さんの昭和天皇像は「愚直であり、真摯に『天皇』という立場に取り組まれた方」というものであり、これは昔の職人気質を濃厚に受け継いだ、日本人の生き方の鑑である、と書いています。
書き手によっては同じエピソードも様々な見え方をします。
加瀬さんのイメージで紡がれる昭和天皇のお姿というのもまた、新鮮で知っているエピソードも楽しく読める。
類書では、電子版の天皇語録もおススメなんですが、読みやすさで考えると
もし、知識ゼロの最初の一冊で何を読んでもらいたいか、といったら、これかなぁと。
少なすぎず多すぎない、という丁度よさがいいと思うんです。
図書館なんかでもしかしたら置いてあるところもあると思うので、ぜひ読んで欲しいですね。
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