幻の日テレ版『ドラえもん』解説に、そうだったのか!?と納得

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以前、『封印作品の謎』という本を読んでいて、存在だけは知っていた『日テレ版ドラえもん』。

今放送されているのはテレビ朝日系でこれは説明不要の超長寿アニメ。

1978年生まれのブログ主も、1979年放送開始のこのドラえもんに親しみました。

ところが、このテレビ朝日版に先立つこと6年前に、すでにドラえもんはアニメ化されてて

しかも、いつの間にか封印作品にされて、見る機会も完全になくなったという「幻の作品」と化していたわけです。

私も色んな手を使い、動画を探したんですが…OPとEDしか見つかりませんでした。

では、なんでこんなことになっちゃったのか?これを調べたのがYouTube『ゆっくりどらチャンネル』でした。

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『ゆっくりどらチャンネル』とは?

いわゆる「ゆっくり解説動画」ですが、キャラがドラえもんとのび太に寄せてあり

しかも内容がひたすら『ドラえもん』で、マンガ解説やゲーム、アニメや映画などの解説とひたすらドラえもんを掘りこむのが特徴です。

この人のすごいところは、ほぼ全部のドラえもん作品を読んでいて、その膨大な知識から、私のような門外漢が見ても、面白い動画を作り上げるところ。

例えば、作品内で時折登場する『犯罪者』で一本動画を作る、とか

作品内に登場するアイドルの考察など、ひたすらマニアックだけど見てて面白い動画をアップし続けています。

「日テレ版ドラえもん解説」も資料読み込みでかなりの完成度

最初に申し上げますが、このチャンネル運営者をもってしても、日テレ版ドラえもんの実物は視聴することが出来なかったらしく、

この番組を取り上げたルポ(先述した『封印作品の謎』も含まれる)や制作関係者の証言を集めて、

この『日テレ版ドラえもん』を作った「日本テレビ動画」という制作会社の経緯や

不遇の作品がどういう経緯で作られ、リアルタイムではどの評価を受けていたのかを解説しています。

私にとって意外だったのは、この日テレ版ドラえもんが放送されていた時間は、

裏番組に完全に焼け野原にされていた時間帯で、「視聴率5%を取れてくれたら」程度の期待だったとのこと。

また、当時のドラえもんはまだ、人気作品になっていません。

小学館の学年紙で連載されていた「藤子不二雄作品のどマイナーな作品の一つ」だったのです。

にもかかわらず、この「日テレ版ドラえもん」はその視聴率5%をキチンとクリアし、

2クールを無事クリア、3クール目の制作も決まっていたといいますから、私がどこかで聞いた「出来が良くなかったから封印」だったわけではないみたいなのです。

上に上げた2本の動画で、そのことを丁寧に解説してありますので、ぜひ視聴してみてください。

制作会社の社長がのちに○○の密輸で捕まる

この番組が終了したのは、動画内でもあるのですが、制作会社が倒産したからです。

社長が、ドラえもんの儲けを持って失踪し、出資者が会社をたたむことを決断したため

制作ができなくなったのが実情。

だけれど、どらチャンネルの管理人は、その逃げた社長の「その後」まで追跡しています。

今回、この動画で初めて知ったのですが、この社長フィリピンへ高飛びし、事業を始めますがしくじって、日本に○○を運ぶ「運び屋」として警察に逮捕される、という

とーんでもないことをしてました(これは、このチャンネルの制作者の努力に報いたいので、動画で確認してみてください)

また、原作者の藤子・F・不二雄先生が、この日テレ版の再放送に不快感を示し、

1979年の富山県での再放送を最後に放映されなくなった経緯についてもこれまた丁寧に解説しています。

この3本の動画を見て分かったのは

・日テレ版はフツーに面白かった

・ただ、作者のF先生の思っていたテイストからは外れたスラップスティックな作品であった

・会社の倒産でこのアニメの権利関係があいまいで、リバイバルするメリットが現在の関係者にないため放置されている

という、大まかな流れはしっかり理解できました。

個人的には一度は見てみたい、と思うのですが、フィルムは現存しているものの、放送や公開が叶わぬ現状ですので、

「日テレ版」に興味を持った方は、この『どらチャンネル』の動画で、好奇心を満たしてもらうしかないと思います。

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