毎度、『しくじり英語学習法』シリーズをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
自分の失敗談をネタに笑ってもらえればと毎回、執筆しています。
途中から、自分なりに答えが見つかったものに関しては、しくじりその後として最後に書き添えるようになりました。
今回は、リスニングと並んで嫌いな人の多いことが予想される「文法」について取り上げます。
ルールブックみたいに一から十まで丸暗記!
中学校の時、というと30年前になるんですけど、英文法は学習塾でカッチリやって苦手意識はなかったんですよ(文法が分かっているとは言ってない。これの種明かしは後ほど)
しかし、高校になると、グラマーの授業(確か英作文の授業を兼ねて行われていたはず)で、すごーく細かいところまで、解説するわけです。
そうすると、全体像よく分からないから、交通法規を丸暗記するように、日本語の解説を暗記しました。で、問題集を解く。
それだけでしたね。そうすると、当時のマークシート問題は解けましたから。
浪人までは、だいたいここまでです。いっちょ上がり、と思ったらそれ以上はやらなくなったし、それ以上やる必要がなくなった、と錯覚しました。
しくじり①、文法を細かなルールまで覚えようとしたら、全体像がよく分からなくなった
大学4年間で細かなルールがオールロス!!
このやり方も決して悪いとは、言えない。
ただ、入試のために細かな項目まで磨いたつもりの英文法は光の速さで消失。
細かな日本語解説がすーーーーっと消えてってしまいました。
問題は、まぁある程度は解けるんだけど、じゃ、作文となるとどうか。
例えば、I ate a chicken.のおかしさに気づかない(これだと、鶏肉ではなく、ニワトリを頭からバキバキ喰らうという、ホラー映画のワンシーンのような意味になる)。
また、現在形と現在進行形の違いが分からず、現在進行形が近未来を表すことになるのか分からない。といった具合。
これじゃダメだな、と社会人の時、家庭教師を雇いました。
総合英語の参考書を一年かけて、勉強する
私の友人の知り合いで、家庭教師を生業にしている人がいました。
その人にお友達価格2時間5千円で、文法の手ほどきを受けたんです。
教材は桐原書店のFOREST第4版。文法学習には、これ以上ないレベルでした。
ただ、これも受験勉強の延長なんですよね。細かなルールにこだわってそっちばかりに躍起になってました。だから、中学校レベルの作文もだいぶ怪しいという状態はあまり改善されませんでした。
ただ、この一年間でFORESTを通読した結果、「この問題はこの参考書をここを引けば解決するかもしれない」という手ごたえは感じたのは覚えています。
結果として、この第4版を手元に残しておいたことが後に活きることになります。
というのも、私大学時代の教科書や参考書、全部捨てちゃったから。
しくじり②として、後で読み返すと役に立つ参考書、教科書をいらねーやと捨てて、後からまた買いなおした
現役生諸君、もしこの記事、読んでたら後で活用できるので決して捨てないように!!
買いなおすと、案外高いよ(苦笑)
音読500回の内幕~実はFORESTを引きまくっていた件
前回でもちょろっと書いていたけど、私は1年かけて、中学校レベルの英文を音読するということを試みました。
音読を重ねると、英単語熟語の類はすんなり頭に入ります。
だが、しかし…
この時一番引いていたのは、先ほどのFOREST。
中学レベルって言っても、実は所々、文法的に説明しようとすると、難しい場所があるのです。
メカニズムは例えば
文中で Gwen came home with a chicken. という例文が出てくる。
さっきも言ったように a という一語が付くと、鶏肉ではなく生きたニワトリを表すわけですが、これって結構英作文で間違えるわけです。高校生でも、間違えるし知らずに言っちゃってる人いるんですよね。
ただ、英文の音読を重ねていくと、グエンさんが生きたニワトリを連れて帰ってくるイメージが徐々に浮かび上がるようになる。もちろん、解説は解説でFORESTを読んで理解するのですが、その過程で、中学校レベルのシンプルな実例を同時に覚えていったのです。
シンプルな英文っていいんですよ。そんな場所が2つも3つもある文だと、イメージを思い描く前に日本語で訳を捻り出そうとして、もっと大本の英語のイメージを分かりずらくしてしまう。
驚いたことに、文法的に気が付く場所は音読を重ねるたびに「中学校レベル」の英文からでもバシバシ出てくるんです。そんなことを繰り返しているうちに、シンプルな英文から、
あ~、何となく文法が分かってきたみたいな実感が沸き上がってきたんですね。
元の英文は、もう音読を重ねて暗記を通り越したレベルまでたどり着いてる、それを文法的に説明した日本語を読むと「あ、あの英文のあの場所だな」っていうのがパッと出るわけです。
それに気が付いたのが音読やってた9年前だから、33の時。
しくじり③、例文を覚えないで、文法を日本語だけで理解しようとしたこと。例文を体得すると、日本語の解説が理解できる。
ということだったわけです。
やり直し学習者に捧げる文法との付き合い方
で、この後さらに気づいたのが
中学校で習った英文法と高校の時のグラマーの違い、それは
「中学校が本の見出し、高校の方が本文の部分」ということ。
だから、中学校レベルの英文を読むためには、中学校レベルの内容は知識として持っておいた方がいい。話は逸れますが、現役の高校生でも、文法が分からないなら中学校からやり直してみると、驚くほどよく分かるようになるはずです。
具体的には例えば、『くもんの英文法』なんかを、一回通しでやって、品詞や文法用語、用法を大まかに掴んじゃったほうがいい。
これで、大まかな枠を掴んだら、後は英文を音読しまくる。
前回紹介したNHKの『基礎英語』なんかは、リスニングも強化できるのでおススメですね。
で、くもんの英文法でどうしてもカバーできない部分はFORESTを「引く」。
先にくもんを勧めたのは、目の前の疑問をどこから探せば分かるのかを理解するためです。
そして、さらに深く理解したい部分が出てきたら、改めてFORESTを開けばいい。
やり直し学習の場合、ゴールがどこにあるのかは人それぞれなんで、最低限中学校をしっかり抑えて活用できるとそれで充分ってことも、結構あるのです。
次回(手作り単語帳編)に続く→コチラから。
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