昭和天皇のエピソードを当ブログで紹介するようになってから、私の記事が原典付きだったりするのでWikipediaにもエピソードが増えているという状態になり
喜んでいるブログ主です。
今回は、侍医の食事制限をくぐり抜けて、昭和天皇が板チョコを召し上がったお話をご紹介します。
早速、今回のエピソードの仕掛人である秩父宮妃勢津子殿下、高松宮妃喜久子殿下にご登場いただきましょう。
勢津子殿下は会津藩主の家柄で、喜久子妃殿下は徳川の出身。2人とも英語が堪能で、お上品でありながら好奇心旺盛。『はとバスツアー』にお忍びで参加する面白いお方でした。
好きなものを好きな時に食べられなかった昭和天皇
昭和天皇は生前、食事に関しては一切関知しない立場でした。侍医の栄養管理のもとで、料理番たちの料理を食べるのが当たり前だったからです。
だから、我々のように財布を持ってコンビニでお菓子を買ったりだとか、ラーメン屋や居酒屋に出入りするなんてことも、当然できません。
さらに、晩年には血圧などが高めになり、消化器の負担を軽くするために、塩分、油脂分を極端にしぼった食生活を送っていました。
3度の食事は「おしつけ」といって、侍医たちに少量ずつ提供され、味が濃すぎないかなどを細かくチェックされます。
口に入るものはすべてチェックされる、それが昭和天皇の食生活だったといえます。
チョコレートを食べ過ぎて、侍医からストップをかけられる
このブログでもたびたび紹介しているのですが、昭和天皇はお酒を体質的に受け入れないんで、お好みは自然と甘いものになりました。
デザートにババロアが出ると、お代わりが食べたいから他の食事を控えた、というエピソードもあるくらいで。
中でも侍医から「控えてください」と申し渡されたのは、チョコレート。
お好みは何も入っていないプレーンなもので、宮中でも以前は出していたそうですが、なんでも食べ過ぎて具合が悪くなり、それからはあまり出さないようになってしまったとか。
なにかあっては困る、と心配する侍医の気持ちもわからないでもないですが…
チョコレートは食べたいが、食事ではほとんど出されない。かといって自分で買うわけにもいかない…
その事情を知っていたお2人が「天皇陛下にチョコレートを食べさせてあげたい」と一計を案じたわけです。
秩父宮妃・高松宮妃両殿下、チョコレートを持ち込む
具体的にいつの年かは記述がないので定かではないのですが…秩父宮妃勢津子殿下と、高松宮妃喜久子殿下がお正月の御挨拶に皇居を訪れた時の話。
1月1日は祭祀が目白押しで、天皇陛下は分刻みのスケジュールになります。
そんななかで両殿下も参内してご挨拶し、昭和天皇や香淳皇后、皇太子殿下らとお昼ご飯を取られていたそうです。
御多忙な陛下に、なにか差し入れよう…義妹のおふたりが示し合わせて持ってきたのが「板チョコ」。
自分のカバンに忍ばせて、儀式の合間に口に入れるためよ、といわんばかりに持ち込みました。
お食事が終わって、デザートも出るあたりで「みなさまでどうぞ」とそっと差し出したそうです。
すると、昭和天皇はまず4つチョコレートを取って次に回します。みんな4つづつ取って、それでもちょっとだけ残った。
すると昭和天皇は「4つ食べたが、数が悪いからもう1つ」と言って、チョコレートをお取りになった、といいます。
昭和天皇は食に関してはかなり自分でも節制しているのに、久しぶりのチョコレートにはついガマンができず、手を伸ばしてしまった。
そう、おふたりは懐かしそうに当時を回顧していました。
【参考文献】
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