僕は世間では本好きな人と思われているみたいで、月に5冊くらいは読んでいます。
平成25年度に文化庁が調査した「国語に関する世論調査」によれば、月5冊は上位7%位なので、まぁ上の部類に入るとみていいと思います。

まぁ、仕事が新聞社勤務で人に読んでいただく文章を書くというのもありますし、「雑多な本をとにかくインプット」しておく習慣があるからかも知れないですが(の割には娯楽本の類が多いですね)。
ただ、自分でも無意識に多少の向上心のようなものがあるらしく、「読書のススメ」のような本もちょこちょこ読んだりします。

最近読んだのは、この2冊です。ウチには読書法だけでも4、5冊はあります。
しかし、最近ふと思ってしまった事があります。それは…
読書術の本を読んでるけど、その推薦図書を読めたためしがない!
読書術って、必ず「こんな本を読むといいですよ!」っていうおススメが入ってます。
…僕はこういう本を読むことがあるのですが、あまり続かず放り出すパターンが多いんです。
「カラマーゾフの兄弟」は何回か買って読んでみよう、とチャレンジするのですが、
クライマックスの大審問官は影も形も見えない時に
登場人物の名前が長げーよ!!
で挫折。
新約聖書は、冒頭の家系図で挫折。
種の起源は、のっけからハトの話が延々と続くのに対して
「イギリス人てスゲーな!ハトネタなら延々と読めるのかなぁ?」という疑問が、読んでる端からチラチラしだして集中できなくなり、挫折。
これで本好きを名乗ってもいいのか?
最近話題の本だと「君たちはどう生きるか」はマンガだけ読んで済ませました。
後日さすがに後ろめたさを感じて原作を買ったら、しばしの放置プレーののち、古本の山に紛れてしまい、そのままブックオフに亡命されました。
結構買い込むけど、開くこともなくいつのまにかフェードアウトする本の、なんと多いことか!
これで本好きを名乗っていいのかなぁ…
はぁ…なんか自信無くなってきたな。
でも、やっぱ本が好きだったりする。
最近は同好の士に「いっきに学び直す日本史読みます!」と宣言し(すごい分厚い本だしいつの間にかフェードアウトってカッコ悪いから、自分を追い込む形をとりました)て読んだり、
半藤一利さんの「聖断」を絶対絶命なシチュエーションを暗中模索する指導者たちの姿に涙目になりながら一気に読んじゃったり、
そこから鈴木貫太郎さんの愛読書「老子」をひもといて読んで、なんかスゲー!!って感動したり、
森絵都さんの短編集「出会いなおし」「みかづき」に夢中になったり、
佐藤優さんの「十五の夏」を読んで、佐藤少年の頭の良さに感心しつつ、ベソかいた佐藤少年に「こんなに頭良くてもまだ十代だねぇ」と可愛さを感じちゃったり、
山田五郎さんの「百万人のお尻学」に
こんなバカバカしいこと、よく大真面目に考えたなぁってミョーに感動したり、
久しぶりに読んだ「僕らの七日間戦争」で登場人物の親より歳上になっちゃってることに気づいて愕然としつつも、かつて感情移入したはずの主人公たちに
「大人は大人で大変なんだよ〜💦」
って心の中で言い訳しちゃったりしてます。
本は経験が加わるとより面白くなった
以前、落語家の立川志の輔師匠がラジオ番組で
「落語っていうと、おじいちゃんが聞いているっていうイメージがあるけど、
色んなことで失敗したり、
人によーく叱られたり、痛い目にあったり
そういう経験がいっぱいあればあるほど落語は面白いんだよ」
と話しておられました。読書も同じなんでしょうね。
仕事をしくじって、土下座したり🙇♂️
気合いを入れていた企画がポシャっちゃったり、
大好きな人を傷つけて絶縁状態になったり、
まぁ色々やらかして、
「いやぁ、人間生きてるとホント、難しい」
って思いながらページをめくることが多いんです。
また面白いことにそういう時になぜか、ツボにハマる本が手元にあるんです。
ちなみに企画がボツになった時に読んでいたのは「ある明治人の記録」でした。
出来過ぎ?
いや、実話です。
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