この記事では、佐藤優さんのプレジデント社刊『見抜く力』から、小学生からできる子どもの力をつける学習法について解説します。
親の学力や経済力に比例して子どもの学力が影響するというのは、巷間よく言われることですが、
では、経済的に恵まれない子どもが学力的に劣る形に甘んじるのか、必ずしもそうではない。
応用が効く地頭を磨き、周りを圧倒し未来を切り拓くには、どこを鍛えるべきか、それが分かって面白いです。
最優先は国語と算数
佐藤さんが最も重視するのが、昔から「読み書きソロバン」と重視された国語と算数。
塾の講師経験からしても、コレは納得のチョイスです。
というのも、この2科目ができる人は、大抵他の教科もよくできるから。
そして、他の科目と決定的に違うのは
他の科目を「考えるためのツール」として使えるところです。
ただ、学校のカリキュラムはえてして、出来ない子の進度に合わせる形でかなりユルユルであるということ。
そのため、この2教科は自分でドンドン伸ばしてしまうことを勧めています。
国語は「新聞を読める力を付けて、本を読む習慣をつける」
まずは国語から。
具体的には、子どもたちが「早く新聞を読めるようにする」こと。
そして、読解力をつけて本を読む習慣をドンドン上げてやることです。
コツは読むことと書くことを同時並行で行うことです。書ければ読み方が分かるし、読み方が分かれば聞いたり話したりが出来ます。
私自身、小学校高学年で新聞のコラム欄を書き写し始め、大人が読む小説も中学に上がる頃から読んでたので、コレは決して高すぎるハードルではありません。
子どもの頭って伸び代が大きいので、1、2年やってるとかなり変わります。
私自身は、国語を授業以外でやるのはこのコラム筆写(後に社説になりました)と大人の本や小説なんかを読むくらい。
それでもラクラク上位に入れました。
国語は中学生でも、大学入試レベルまで引き上げることが可能だと思います。
数学は「公文式」で早回しする
佐藤さんは小中のカリキュラムが優しすぎることで、高校数学に欠損が出ることが問題だと思っているようで、中学生の頃から高校のカリキュラムを先取りするくらいがいい、と考えているようです。
そのために勧めているのは「公文式」。力技で数をこなし、頭の基礎体力を付けることを勧めています。
私は、逆パターンでこの話に得心しています。
というのも、高校時代に数学をバッサリ切って、私立文系に進み、マクロ経済学を取っても微分が解らないためにえらく苦労したので。
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そんな私でも、中学生までは数学にさして苦手意識を持っていなかったし、フツーに解けていた。
けれど、高校に上がってレベルがグンと上がり、ここでコケた経験がありますので。
もし、もう一度高校に戻れたら数学を徹底的にやったと思います。必要であることは分かっているので。
英語は学校ではじめてからでいい
よく、英才教育の代名詞というと英語を早回しで覚えることが代表例として出ますが、
佐藤さんはそれに否定的です。
それより、国数をメチャクチャ上げておけば、英語を学ぶのにプラスに働くと考えているように思えます。
英語のカリキュラムも基本、中学がゆるく、高校に入ると一気にレベルが上がる傾向がありますが、
佐藤さんは中学生のうちに英検準一級を取るつもりで、あるいはMARCHの入試を解けるようなレベルへ、と書いています。
コレはかなりハードで、私自身は流石にコレはちょっと無茶じゃない?とも思えます。
ただ、中学生レベルは徹底的にやると英語の勘所が掴めるのは事実ですし、まだ余力があるなら、単語をドンドン覚えたら高校に行って楽にはなると思います。
単語はとにかく覚えたら覚えただけ力になります。しかも時間がかかるので。
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まとめ
佐藤優さんは
①国語、数学を集中的に鍛え、ドンドン先に進む
②英語は学校でやり始めてからでいいが、中学までに高校レベルをドンドン学んじゃえ!目指すは英検準一級!
ということを勧めています。
佐藤さんのカリキュラムはハッキリ言って、凡百な私レベルだとかなりキツいのですが、そんな私からしても、先食いの効用は決して的外れではないと思います。
従って、私は「努力目標」として佐藤優さんのカリキュラムを捉え、まだ余裕があるならドンドン学校で教わるレベルを越えさせてしまう、という形で取り入れればいいんじゃないかと、そう考えます。
なお、経済力に関係なく子どもが伸びる条件を名越泰文さんが解説している記事もあるので、こちらもぜひ参考にしてください。
【参考図書】
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