新型コロナウイルスによる、非常事態宣言が秒読みになってきました。
私自身精神的な落ち着きを持とうと思っているのですが、気持ちがささくれ立つのを感じます。
これは、私だけでなく、みなそのようでして…
特にテレビやラジオなどのマスコミでは、「視聴者の声」と称して、連日過剰な感情論が飛び交っているように思います。
私はいま、ちょっと前に話題となったハンス・ロスリングさんの『ファクトフルネス』を読んでいるのですが、私の目には今のメディアは過剰なまでの疑心暗鬼で視聴者をあおっているように見えます。
新型コロナウイルスは、現段階では特効薬も予防法も確立していません。
従って、検査して『陽性』だったとしても、自宅待機しか打つ手がない。
しかしここが大事ですが、80%の人が重体化しない。
残り20%が重体化し、うち5%が生命の危機に瀕するのです。
この5%をいかにへらすか。ここに全神経を集中した方がいいでしょう。
人ごみを避け、人前ではマスクを付け、咳エチケットを心掛ける。手洗いを行い、十分な睡眠と栄養を取る。
現状それ以上にできる事なんてありません。
泣いたって喚いたって、これが現実で、現実を受け入れるほかはありません。
不安をあおり、解決策を提示しない、非専門家の意見は意味がない
そういう意味で、私はテレビのワイドショーは極めて有害だと思います。
視聴者の声といいつつ、専門家でもない人が、人の恐怖心をあおって視聴率を稼ごうとする。
正しいかなんて関係ないから、乱暴な陰謀論も混ぜたあやふやな情報をまき散らしている。
でも、冷静に考えてください。
見て、何か有益な情報がありましたか?
敵を見つけて、叩くだけ。
犯人捜しをして、ため息をつくだけ。
そんなこと、やるだけ無駄です。
イライラするばかりの番組なんて見なくていい!!
見て、イライラして、出口が見えない事ばかり耳打ちされたら誰だってアタマがおかしくなります。
イライラしたら、その番組は消して、DVDでハウス子ども劇場のアニメでも見た方がいいですよ。神経がささくれ立ったいまこそ、子ども劇場が送っていたメッセージを思い出すいい機会です。
または、アルベルト・カミュの『ペスト』を読んでみてはいかがでしょうか?
突如、ペストに襲われたアルジェリアのオラン市はもしかしたら近未来の日本かもしれません。
でも、どうしようもない事態があったとして
そこにいる以上自分はどう生きるかは自分の自由であり、
自分なりに生ききること、それが人生というものではないでしょうか。
とにかくモノを考えるというのは、静謐な時間が必要です。
現段階のメディア報道は、過熱はするけど視聴者を益するようなことをほとんどしていない。
もちろん、最低限の情報は必要でしょうが、もうそれ以上はいらないなら、テレビを消した方がいい。
最後に、私が感動したロバート・B・パーカーの『初秋』から…
両親から見捨てられたポール少年はいつも自信がなく、「ああなったらどうしよう」とばかり思い描く少年。おせっかい心をだした私立探偵のスペンサーはこう諭します。
状況は自分では選べない。
何か重要なことについて考えるときに大切なことは、状況がどうなるかではなく、
自分が想定できる状況になったときに自分が何をやるべきかを決めておけばいいんだ。
20年前に読んだ本ですが、今でも自分の教えとして心の中に残しています。
皆さん、それぞれの立場でお辛いでしょうが、一人ひとりが力を合わせて
みんなでこの難局を生き残りましょう!!
参考図書
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