山川の大人向け教科書で世界史リハビリをしてみた

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日常でバタバタし、世間は世間で「コロナ!コロナ!!コロナ!!!」と気が滅入る毎日が続いております。

こういう時は、まともに受け止めたら頭がおかしくなります。つまり現実逃避が一番!

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『いっきに学びなおす世界史』前に世界史のおさらいを

なんで、そんなことを考えたかと申しますと、刊行予定の『いっきに学びなおす世界史』全3巻の前に世界史をできるだけザックリと読んでおこう、と考えたからです。

しかし、これが全然、続報が来ないの。全く…

仕方ないから、別の本でやろうと。

日本史だと、中学校の歴史教科書がありますが、世界史だとまぁ、高校の教科書ですよね。

佐藤優さんあたりだと、近現代史が詳しい世界史Aがいいよ!!と言ってますけど、過去のプライドもあって、通史で書いてある本書を選んだわけです。

まぁ、後から考えると『青木の世界史実況中継』にしときゃ良かったかな、とも思いますが(苦笑)

行けるじゃん!!と思ったら…あわわ…

過去の栄光にすがるわけじゃないですが、高校時代は世界史だけは自信がありました。

というのも、大学受験時代一番の得点源が世界史で代ゼミの模試で全国1位を取ったこともあるので…。

で、この本を読み直し始めた感想は「昔やった世界史Ⅱよりも簡単だね~」。

特に最初は一番好きな古代エジプト・オリエント・ギリシア・ローマ帝国ですから、まぁ「昔よりも記述が優しいなぁ…」なんぞと余裕ぶっこいていたわけであります。

しかし、そんな過去の栄光は東南アジア・中央アジアに入って一変!!

群雄割拠状態になると、国名は分かってもどこにあるのかが、しっちゃかめっちゃかに…。

きっと、運動部の方が久しぶりに身体を動かしたときに似ているかも。

さらに言うと、子どもの運動で久しぶりに走ったらアキレス腱切っちゃった、みたいな感じ。

得意だっただけに、ちょっとショック(´・ω・`)

しかたがないので、以前から持っていた図説も参照しながら読み進めております。

持っててよかった、世界史図説!!文字だけだとよく分からない部分も豊富な資料でなんとかイメージがつかめます。

昔、歴史系のドキュメンタリー番組を見るときに何となく役に立つかなぁ…と買って本棚に放り込んでおいたのが、メチャクチャ役に立ってます。

特に今回の中央アジアや東南アジアは勢力図の変化が目まぐるしいので、教科書を読みながら近い時代の勢力図を指さしで確認しながら読んでます。

とりあえず、一度に覚えるなんておこがましいので、日本史同様に大雑把な流れをつかむことを最優先課題にしましょう。

それにしてもこんなもの(私の時は山川の世界史)を隅から隅まで覚えてたんだから、昔の俺、スゲー…とは思いますわ…。

で、読み終わったわけなんですが、これが…なぁ。

微妙…というのが感想で、以下に色々書いていきます。

内容が硬い割に中身が薄い

元々が教科書なんで文章の硬さは仕方ないとは思うのですが、硬さの残ったまま中身が薄くなるというのはちょっとどうかなと。

最近の自己啓発書だと、ここに注意して読んでね!的なガイダンスが各章冒頭に配されたり、まとめがあったり位は工夫しています。

そういったこともなく、まさに教科書配列で文章が連なってる。これはちょっと不親切。

この内容だとセンターレベルもないわけだから、もっと思い切って「世界史の基本的な流れをザックリ理解出来る」という実用性に特化すべきだったかなと…

②折角のコラムの配置が微妙

この本の面白いところはコラム欄だと思うのですが、その配置が本文とうまく噛み合ってない所が目立ちます。

本文読んでて中身把握してるときにコラムを読むと、本文に復帰してから読みにくいことこの上ない。

コラムなら文中でなく、区切りのついたところで入れて欲しかった。コラムの内容はソコソコ良かったのに見せ方がヘタクソなのは残念なところです。

③20世紀の記述、特にファシズムと共産主義の記述がダメ

現役生を含めて世界史は…20世紀を駆け足でやっておしまい、な人がほとんどだと思います。

だから学びなおし組にとっても一番ニーズがあり、かつ納得したいのはここのはずです。

しかし!

納得いく記述を期待しているのに、第二次世界大戦のまとめが「ファシズム対自由主義」の戦いであると書かれてて心底がっかりしました。

ソ連は自由主義なんかい!?どう考えても当時はスターリンが強権発動しまくってる独裁国家だろさ!と。

第二次世界大戦は世界大恐慌の時に各国が自国の生き残りのために植民地と経済ブロックを作ったり、

植民地がない国はブロックを作れずファシズムやナチズム、共産主義と言った「ポスト資本主義」に活路を見いだしていったという事情をはしょって善悪で断じている姿勢が気に食わないです。

そして特にこれは感じるのですが、共産主義に対する記述が弱い。シンパシーを持って身内をかばってる感がハンパない

もう冷戦が終わって随分経つのに、その辺がペラペラ。薄いところを事項を並べるだけで逃げてる感すら感じます。

共産主義国家がなぜ行き詰ったのか、なんで中国が鄧小平以降に経済改革に舵を切ったのかがここからは見えてこないし、共産主義国家同士の対立には、あったとだけ書いてもダメだろうと。

せめてベトナム戦争くらいキチンと書いてくれと!これじゃ、学びなおし組もガッカリする内容でしょう。

もう、冷戦終結から30年経ってるんだぞ、と。

私的には、この本全体としては60点って感じですが20世紀以降は40点と言った感じでした。これなら『映像の世紀』を見ていた方がずっと面白いじゃん(´・ω・`)

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