購入しても安いと感じる神教材!現代史入門なら『映像の世紀』一択!

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歴史
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この記事では、現代史をテレビドキュメンタリー番組『映像の世紀』で学ぶ話を書きます。

学生時代に世界史を習っても現代史までたどり着いた人って中々いないと思うので、

苦手意識を感じる人も多いかと思います。

しかし、こういう人ほど効くのが現代史で、ニュースの内容が格段に分かりやすくなります。

教材も学生時代と違って

教科書などの制約を受けない分、様々なものから学びを得る機会を作りやすく

社会的経験や歳の功で養われた理解力によって、もっと自分の時間を面白く、楽しくできるのではないかと考えています。

特に、映像教材はインパクトがあり、内容を精査すれば、かなり勉強になります。

私自身がほれ込み、他の人にゼッタイおススメしたいのが

NHKがアメリカのABCと共同取材・制作した『映像の世紀』です。

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『映像の世紀』とは?

人間が映像というメディアを手に入れたのは、1895年。

フランスのリュミエール兄弟が開発した『シネマトグラフ』によってでした。

以来、人類の歴史は映像によって記録され、現代に当時の様子を伝え続けています。

そこで「激動の20世紀を映像で再現しよう」というコンセプトのもと、

1995年~1996年に月1回、全12回で放送されたのが、この「映像の世紀」なのです。

これが、むちゃくちゃに面白い!!

高校の世界史では時間切れとなり、駆け足でやった現代史をダイナミックに、かつ分かりやすく楽しめる!!

まさに「NHKの本気」がほとばしった(共同制作だったけど)、一大教養番組だったのです。

加古隆さんの『パリは燃えているか』の荘厳な調べに流れるオープニングは何回見ても圧倒されます。

演出を控えたからこそ光る、圧倒的な迫力

この番組は様々な映像を、つなぎ合わせる形をとっています。

キャプション、ワイプなどの派手な演出を避け、山根基世さんのナレーションが淡々と説明をしていきます。

時折、歴史に名を遺した人物から、市井の一市民にいたるまで、その時代の証言が声優によって語られる。

 

演出としては地味です。

しかし、見るもの全てを釘付けにして、全部見終わるとテーマのすさまじいまでの迫力に圧倒されます。今まで、こんな重厚で壮大な歴史番組を見たことのなかった私は、すっかりファンになりました。

大学の授業で教材に使える中身の濃さ、なのに面白い!!

この番組のスゴイところは、面白いのに大学の講義でもそのまま使えちゃうほどの内容の濃さだったこと。

ちなみに大学時代に履修した「国際政治学」では、戦後の東西冷戦を解説するのに「私(先生)が説明するより分かりやすいから」と、第8集「恐怖の中の平和」を見せていました。

米ソの各軍拡競争の顛末を描いた「恐怖の中の平和」は今でも冷や汗が出ます。

僕自身のハマりっぷりも尋常ではなく、ビデオを何回見直したか見当もつきません。

当時のVHSビデオテープは画質を落とすと3倍の時間録画できる機能が付いていましたが、僕はこの番組「だけ」は3倍録画をしない「保存版」として録画していました。しかし、それも最後の方は、テープが消耗してしまい、大分画質が落ちてしまった記憶があります。

今でも、DVD版を時々見返していますが、新たな発見があって楽しいです。

第2集ラストが暗示する、第5集

今でも好きなのが、第2集のラストに読み上げられるチャーチルの名文です。この前にヒトラーの中身のない文章を聞かされた後で、ズシリとくる重みを持っています!

第一次世界大戦の激戦地、ヴェルダンに並ぶ無数の墓を舐めるように撮りながら…

戦争からきらめきと魔術的な美がついに奪い取られてしまった。
アレキサンダー や、シーザー や、ナポレオン が兵士達と共に
危険を分かち合い、馬で戦場を駆け巡り、帝国の運命を決する。
そんなことはもう、なくなった。

これからの英雄は、安全で静かで、物憂い事務室にいて、
書記官達に取り囲まれて座る。
一方何千という兵士達が、電話一本で機械の力によって殺され、
息の根を止められる。これから先に起こる戦争は、女性や、子供や、
一般市民全体を殺すことになるだろう。

やがてそれぞれの国には、大規模で、限界のない、
一度発動されたら制御不可能となるような破壊のためのシステムを
生み出すことになる。

人類ははじめて自分たちを絶滅させることのできる道具を手に入れた。
これこそが人類の栄光と苦労のすべてが最後に到達した運命である

というナレーションが流れます。

コレは後になって、佐藤優さんの著作を読むようになって知ったのですが、

19世紀は科学万能主義、啓蒙主義全盛で、文明が発達すれば、皆がより豊かに、そして幸せになれると素朴に信じていた時代でした。

ところが、20世紀に入って、幸せをもたらすと信じていた科学技術が、効率的に相手を倒す兵器に変わり、

果てには無数の人間をまとめてひねりつぶす大量殺戮兵器を完成させてしまった、ということに世界は愕然とするのです。

同時代を生きたチャーチルの嘆きが、ここに込められていると思います。

そしてノーベル文学賞を受賞したチャーチルの手によるこの文章、悲しすぎる結末なのに、美しい。

そして、「一度発動されたら制御不可能となるような破壊」が発動されるのが

第5集『世界は地獄を見た』です。

凄絶!第5集『世界は地獄を見た』

個人的には、一番考え込んでしまうのは

第5集の『世界は地獄を見た』です。ここでは、1939年~1945年に起こった

第二次世界大戦と太平洋戦争にフォーカスを当てています。

第一次世界大戦では国民全体が経済的に動員される「総力戦」が展開されますが

今度は、戦争に参加する国民が軍事攻撃のターゲットにされる「無差別攻撃」が行われます。

登場する兵器も大型爆撃機やさらに高性能になった戦車など、兵士同士にとっても第一次世界大戦以上に凄まじい戦いが展開されます。

そして、最も恐ろしいのが「戦争のもたらす人間性の崩壊」です。

軍人は一般人をヘーキで殺すし、その敵に対して怒りと憎悪で報いる連鎖は凄まじい。

今年の年末年始に見たとき驚いたのは、ナチスドイツの占領からパリが解放された時のこと。

ここでは、フランスの詩人ジャン・コクトーの『占領下日記』を引用しながら、映像が流れます。

何ということだ。
群集は捕虜達に虐待を加えている。
見境の無くなった群集が怒りをやみくもに行使するのを
兵士達も阻止出来ない。

さらに進駐していたドイツ軍将兵と交際していた女性たちを

フランスの男たちが寄ってたかってリンチにかけるシーンが追い打ちをかけます。

丸坊主に髪を刈られて、顔にハーケンクロイツを落書きされ、道を引きずり回される。

最終的に彼女たちも…なんつーか、昭和天皇が玉音放送で述べられた

『人類の文明をも破滅させるに違いない』という文言が頭に浮かんでしまうほど、キョーレツなシーンでした。

【関連記事】

「耐え難きを耐え」しか知らない方のための玉音放送講座

『新・映像の世紀』は別物

そういえば数年前に、この番組の新シリーズとして「新・映像の世紀」が放送されましたが、

ナレーションがしゃべりすぎ。ホント、期待外れの出来でガッカリしました。

有名すぎるほど有名な番組なんで、CSなどでも繰り返し放送されています。NHKアーカイブスでも視聴可能かもしれません。

下手な本を読むより、よっぽど楽しめるので、ご興味のある方はぜひ視聴してみてはいかがでしょうか。

絶対に損はしないことは、保証いたします。

追記:デジタルリマスター版が、全11集で3万円を切る価格になってて驚きました。リマスター前のDVDは確か6万円を超えてたはず…

今から見る人がちょっと羨ましいと思いました。

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