この記事は、Vtuber系の犯罪情報バラエティ『懲役×先生』についてご紹介します。
はじめに言っておきますが、私は犯罪を肯定したりする人間ではありません。念のため。
まずもって『懲役×先生』とはどんなチャンネルか?
元893であり、刑務所経験を持つ懲役太郎さんと、元少年院教官のかなえ先生という二人のVtuberがタッグを組んで
真逆の立場、視点から犯罪を捉えるトーク番組といえば分かりやすいかなと思います。
ネタが実際にあった事件で、昔でいえば『三菱銀行立てこもり事件』や『永山則夫事件』といった当時世間を震撼させたものもあれば、最近の沖縄県警察署襲撃事件や東大前殺傷事件といった時事ネタを扱うこともあります。
時折どぎつさを感じなくもないですが、
事件の経緯を説明し、法務教官の経歴から理論で攻めるかなえ先生と、これまでの経験から導き出された懲役太郎さんの実践心理学が融合して、これまでになく深く事件を深堀していくのが、このチャンネルの面白いところです。
事件を面白おかしく茶化すのではなく、(実は真摯に)事件の全体像をとらえることができるので、私はとても気に入っています。
得意分野によって、メインで語る主体が自在に変わる
また、893ネタだと、マスコミなんかで流布されている話が実は全然違う、なんてことを古巣の内在論理や事情に精通した懲役太郎が解説するのが面白いです。
こういったときは、かなえ先生が受ける形に回ります。
もちろん2人ともそれぞれ別にチャンネルを持っていて、単独でも十分面白いのですが、
2人のトークの阿吽の呼吸が絶妙で、内容が良く頭に入るのもおすすめポイントの1つです。
このチャンネルのおすすめコンテンツはこちら!!
個人的に興味深いのは、私が生まれる前の事件を取り上げた内容です。
これが、名前だけ知ってるけど、実際どのような経緯をたどり、結果どのような影響を及ぼしているのかといった視点まで冷静に分析して、私の知的好奇心を満たしてくれます。
例えば、今でも時折ニュースで飛び出す「永山基準」のもとになった、永山則夫についての話は、彼の生い立ちや事件の経緯、その後に至るまで丁寧に解説してあって
本当に勉強になります。特に白眉だなぁと思うところが、死刑判決を受けたのちに、永山が死刑廃止論者として(自分のことを棚に上げて)活発な活動を行ったのか?というあたりです。
ここには、本人がどのように心境の変化があったのかという話や、彼をキリスト的な「殉教者」にまつりあげた「人権派」と呼ばれる運動家の存在もあったりして、
そういった要因を一つ一つ説明していくのが面白い。
私は割と、この手の話題の内在的論理や発生までの経緯なんかを「考える」のが好きで、事件って結局、それが反社会的に破綻したケースであると考えております。
事件を野次馬的に茶化すのではなく、その中に隠された構造を2人のトークを使って理解するって、
事件に蓋をして、「こいつは特別に悪いから」と例外扱いで無いことにするよりかはよっぽど真摯だと思ってしまうのですよね。
【関連記事】
最後まで読んでいただきありがとうございます。この記事が面白かったらTwitterリツイートやシェアボタンでの応援よろしくお願いいたします。
コメント