新型コロナで世の中は暗いですが「心の中まで暗くする必要はない」と勝手に思っております。
接触を防ぐために自動車で通勤、帰宅後も自宅にこもりっきり。
酒ばっかり飲んでても飽きるので、本読んでブログでも書こうと思います。
新作落語の大家、故春風亭柳昇師匠の本を発掘!!
先日、経済出動と称してブックオフで買い込んだ本の中に入っていたのが、『柳昇の新作格言講座』がありました。
春風亭柳昇、というとお若い方には分からないと思うので、一応説明しますと…
今の『笑点』の司会、春風亭昇太師匠のお師匠に当たる方で、主に新作落語で有名だった方です。
つぶれそうな病院がカラオケを導入して立て直そうとする『カラオケ病院』や、
嫁に行った娘のことを気にかける父親の姿が微笑ましい『里帰り』など、
独特のへなへな声で面白い話を語る方でした。
そして、私の世代にとってはゆうきまさみさんの『究極超人あ~る』の校長先生!!
このキャラ、しっちゃかめっちゃかな高校の校長先生で朝礼を高座にしちゃう面白な人物として描かれています。ご本人も公認のキャラでした。
閑話休題
この本を読んでみると、新作落語で人生の機微を面白おかしく語った柳昇師匠らしく、
内容が、実に深い!!!
2001年の発行だから20年前の本ということになるのですが、人の世の中というのはその程度では変わらないと読んでて感服しました。
今回はそん中から、特に味わい深いものをいくつかご紹介します。
借金するなら目上から 返すときには分割で
いきなりお金の話ですが、面白いなと思ったのはコレ。
私自身、借金をした経験はないのですが、これが想像以上に深い!
まず、目下から借りると頭が上がらなくなる。どうせ頭を下げるなら、下げる価値のある立派な人から借りるべし。
そして、見栄を張って無理をするのではなく、少しずつ分割で返すこと。何度も会う機会ができ、かわいがってもらえる。
きちんと返済すると、完済したあかつきには信頼を勝ち取ることができる。
柳昇師匠はこれを芸者置屋のおかみさんから教わったそうですが、「なるほど!」と思える教えですよね。
失敗しての公開よりも、思い切りやらなかったことの後悔のほうが多い
これなんか、まさにその通りだと膝を叩いた名言!
私42だけど、前者より後者の方が何倍も辛いです。
若い時になんで頑張れなかったのだろう…ということは、周回遅れで後悔として追っかけてきます。
でも、みんな同じことを考えているのだな、と納得というか、腑に落ちました。
なんでもチャレンジしてみなさい。万一しくじっても、若いうちなら取り返しが効きます。
という柳昇師匠の温かいひとことが身に染みる名言です。
「君」より「さん」
「君」と「さん」を使い分けるより、みんな「さん」と呼べば区別を付けなくて済むというラジオのディレクターの名言。
最近は、年下の有能な人間に出世で追い越されることも決して珍しい事じゃなくなりました。
かくいう私もそうでして、能力が上なんだから当たり前だろ!とは私も思っていますが、
今も昔も「さん」付けで呼んでもらえるのはありがたいことであります。
なんというか、その変わらないところで、無芸大食な私なんぞは「何とかボスを男にしたい!」と頑張れるわけであります。
と、まぁ難しくない言葉で人生の真理を語る柳昇師匠の文章が面白くてあっという間に完読。
折に触れて何度も読んでいこう、と思っています。
140の格言では、いまだったらちょっと物議をかもすかもしれないものも無くはないのですが、それは20年前のお話として大目に見てもお釣りがくる内容です。
柳昇師匠のファンだった方も、昇太師匠のお師匠さんに興味を持ってる方も、
まぁ一度読んでみたら面白いと思います。
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