ダメだこりゃ!な英語の勉強法

英語

今、とあるところで中学生を教えている。

私の指導法は「教科書をあらゆる方面から徹底的に攻めていく」やり方で、英語なら英文の丁寧に読解した後に音読、音読筆写、ディクテーション、その都度単語を全部丸暗記させ、さらにテストをするというやり方。

器の中が空っぽでは、アウトプットのしようがなく、とにかくインプットを徹底して行くやり方で、これで定期テストで100点を取ってきた。文句の出ようはずはない、と思いきや、どうもそうではないらしい

指導者に「今日はあれをやってほしい、教材はこれを…」と指示を受ける。それはいいのだが、時折僕のやり方に話の腰を折ってまで介入されるとさすがに憮然とした気持ちになることがある。

じゃ、その人の指導法は、というとハッキリ言って「ラジオ体操がせいぜいなのに、新体操をやらせる」やり方。

「最近は文法はあまり取り上げないから」と文法もろくすっぽやらず

②日本語を読んで、英文を暗唱させる。

②教科書巻末についている英単語リストを使わず、一年生から辞書を引かせる。

僕はさすがに「無茶だ」と反論したが、聞く耳を持ちゃしない。何回机蹴っ飛ばして帰ろうと思ったか…

では、なぜ僕が上の3つのやり方に腸が煮えくり返るのかを冷静に説明していきたいと思う。

①文法の重要性を軽視

「最近は、文法を重視しないから」といって、英語の核の一つに文法があることは論を待たない。それどころか文法を軽視している今だから、授業で軽視されがちであっても、英語を理解する補助として文法をしっかり仕込む必要がある、と思っている。

僕自身は、英文法に偏りすぎたから日本人の英語力が伸びないわけではなく、文法を理解したうえで、英文がもれなく習った文法どおりに運用されていることを理解し、何回も繰り返すことで「身体に文法込みの英文を丸ごと取り込む」指導を心掛けているつもりだ。

文法を無視してできるのは「形無しの英語もどき」で、中学、高校と時間がたてばたつほど、深刻な知識不足に悩まされることになるだろう。

そんなことは20年近く英語で「遊んできた」僕にとっては想定の範囲内なのだ。

②文法なき暗唱は使えない

これは⓵とも絡んでくるのだが、昔、野口悠紀雄の『超・勉強法』というものが流行った。

ここで、野口さんは教科書丸暗記こそが王道であり、文法からのアプローチは英文を暗唱した後に効果を発揮すると述べていた。

現役の時、この丸暗記法を試して失敗した。つまり英語の実力はさっぱり伸びず、覚えた英文も理解が伴わないためにすぐ忘れてしまうのだ。理解を飛ばして、アルファベットの羅列を覚えたところで、理解が伴わなかったら苦痛なだけだ。

僕の指導法は「自分の失敗」を教訓に

文法や英単語を暗記したうえで、英文で曖昧な部分を残さない完全理解を目指し、次いで繰り返し音読や筆写でその理解を刷り込み、最終的に暗唱しているという状況を作り出そうとし、またそれに現段階で成功している。

その結果を無視して、やれ「辞書を引くのが遅い」「応用が利かない」と欠点を論ってみても、子どものために1ミリも役に立たないのだ。

③辞書を引くにも「英語力」はいる

辞書は確かに、力のある程度ある人が使い方を熟知して引きこなせば、これほど便利なものはない。

しかし、初学者にとっては案外「辞書を引く」ことは難しい。それ以前に英語の力がないからだ。だから初めは辞書をほとんど使わず、もっぱら教科書を「隅から隅まで」浚うことに努めてきた。時には「時間の都合」で授業で取り上げられなかった課も、しっかりと理解し、一通り音読できる状態にまでもっていった。

その上で、今少しずつ辞書を使う機会を増やしている。

英文に読みなれてきたし、何より「中の例文が読める」素地ができたと判断したからだ。

じゃ、これを素地のない人間が辞書を引くとなれば、どうだろうか。見出しの意味だけ浚って、中の英文を読むことなど思いもよらないに違いない(実際そうなってる子がいる)。これでは辞書に意味を覚えてもらってるだけで、力にも何にもなりゃしない。

辞書とは、中の例文を読むもの。

そのために、私は教え子の英語力を付けてきたのだ。

とまぁ、ツラツラと書き並べてしまったが、途中で抜けることは今教えている子の迷惑にもなるし、シレッとその場に座って、相手のリクエスト(無茶振り)を適度に換骨奪胎して、少しでも定着できるような「勉強の仕方」を教えている。

だが、それも今年が最後になるだろう。今教えている子は3年生。卒業すれば面倒を見る機会もなくなるだろうから。

英語が好きで、力を伸ばす喜びだけが報酬の世界に身を投じたのに、わざわざ英語の劣等生を再生産するやり方は我慢がならないので、今の子供たちの片が付いたら、距離を取ろうと思っている。

 

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