週刊SPA!が出ると、必ず読んでるコーナーが、元経済ヤクザの猫組長が書いているコラム『ネコノミクス宣言』です。
今週号で、このコラムが連載終了となり、あわせてこれまでの総集編とも呼べる、『ネコノミクス宣言 コロナ後の幸福論』として書籍化され、発売されました。
『完全版』と『コロナ後の幸福論』の決定的な違い
私、この前の『ネコノミクス宣言完全版』も読ませてもらったのですが、今回の方がややダーク度が抜けてマイルドになっておりました。
といいますか、以前の稼業モノより、カルロス・ゴーン事件をはじめとするニュース解説や、仮想通貨、コロナ禍などの新ネタが読者である私にも結構馴染みがあったからと言えるかもしれません。
猫組長の視点はクールというか、冷徹で、物事を徹底的に客観的に見ているのが面白い。
稼業モノが結構入っていた『完全版』だと、それがゾッとするほどリアルな感じで伝わってくる。生々しさがきつ過ぎた気がします。
一方で、今回は副題にも出ているように、コロナ禍のPCR検査で儲けた話など、えぐいのも無くはないですが、知っている話題だったから、そんなに刺激が強くなかった、ともいえるかも知れません。
さすが元プロ!カルロス・ゴーン事件を真っ二つ!
冷徹なリアリストであり、生臭い話を書かせても一品。
とくにこの本だと、採録した記事が元日産会長のカルロス・ゴーンが逮捕されて、レバノンに逃亡するという日本中を唖然とさせた出来事が進行中だった、ということもあって
もと「その筋」の人らしく、冷静にカルロス・ゴーンのやったことが
日産を私的に利用し、マネーロンダリングの手法で自分の懐にゼニをねじ込んだかを解き明かしています。
改めて読み直すと、確かにこれはぐうの音も出ないくらい、ゴーンが真っ黒だと理解できました。
長年、ヤ○ザマネーを洗っていただけあって、すごく説得力があります。
カルロス・ゴーン事件については、組長の過去の著作『金融ダークサイド』でもかなり詳細に説明されていましたが、今回は1ページコラムの内容を基本として、ワンテーマで内容を立てたものを時系列順に並べているので、金融ダークサイドよりアッサリ目で読みやすかったです。
「プライベートな猫組長」がなんか面白い
ものすごく現実をクールに見すえているのに?投資に関しては自分の描いたビジョンでテスラモーターズの未来を熱く語り、
かと思えば「誰でも作れるバナナブレッドのレシピ」を公開。これがサイバラさんが言ったJKか!?と( ̄ー ̄)ニヤリとしたり。
幹細胞治療の話などは、最近めっきり老いを感じ始めた身体に施したら私もハシモトさん並みに「高校生のような」の若さが取り戻せるのか?なんぞと妄想してしまいます。
私なんかは、好きなものを割と素直に「好き」と言ってしまうので、猫組長のTwitterに嬉々としてリツイートして「ネトウヨ」扱いされることもあるんですが、
面白いから、仕方ねぇしなぁ…。
今回の『コロナ後の幸福論』は前回の『完全版』より軽めで、明るめ。
おっかないことが苦手な人でも読めるので、ぜひ一読してほしいです。面白いことは保証します!!
最後に、猫組長、西原理恵子先生。連載本当にお疲れ様でした!
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