以前のエントリーでちょこっと書いたんですけど、30歳を過ぎてから
中学校3年レベルの英文を1年かけて500回音読したことがあります。
やり方が良くなかったのか、英語ペラペラとはいかなかったけれど、得たものもそれなりにありました。
そこで、このエントリーでは、只管朗読で得られたものを列記して行きます。
得られたもの①リスニング力がめちゃくちゃ付いた
まずはリスニング。リスニングは『音読前』『音読後』とハッキリ分かれるくらい変わりました。
以前はリスニングは必死に聞き取っていて、少しでも気が抜けたら最後、雪崩のように理解が崩壊して収拾が付かなかったです。
只管朗読をしたら、付属の音声CDをマネして少しずつですが、似た音を出せるようになりました。
リズムもある程度まで再現出来るようにもなりました。
そうすると不思議なもので、分からない単語は分からないですが、リスニングの速さに呑まれないし、聞き落としがあっても立て直しができて残りを聞くことが出来る。
これにはビックリしましたね。
得られたもの②英文解釈しないで、頭から英文が読めるようになる

昔大学受験の頃は、頭から英文を読むなんて出来ませんでした。
文章の構成を理詰めで解釈し、カッコや矢印を付けてモッタラモッタラ読むしかなかったんです。
それが中学校英語の音読を繰り返したら、頭からズバズバ読める!
もちろん知らない単語は分からないけど、英文に対するカンが付いたので、分詞構文でも仮定法でもなんとなく意味がわかる。
英語学習者向けに語数制限された本、「ラダーブックス」というものがありますが、
使われる語数に制限がかかっている分、基本単語を徹底的に使い倒すため、
「知らない単語はないのに分からない」となり思ったほど簡単ではありません。
でも、音読繰り返すとこの本はホント目からウロコが落ちたくらいスラスラ読める!
これには興奮しました!
得られたもの③初めて見た英文もスイスイ音読できる

同じ英文を繰り返して読んでも、
初見の英文だとどうだろう?と試してみたら自分なりに音読できました。
念のために以前、近所に住んでたALTのネイティブにチェックしてもらったら
「訛りがあるけどこれなら通じる」
と言われて天に昇っちゃいそうなほど嬉しかったです。
音読の注意点と最低回数について
とまぁ、音読500回の効用をツラツラ書いてまいりましたが、
注意したいのは「常に発音を音源に近づける努力はする」ことです。我流のリズムで固めないこと。
以前、大勲位こと故・中曽根康弘さんがアメリカのテレビ番組に出演した時、
「日本語って英語に似てるんだね」という声がテレビ局に多数届いたそうです。中曽根さん、英語を話してたのですが(苦笑)。
タモリさんのデタラメ外国語はリズムとイントネーションがものすごく「それっぽい」ので
ネイティブが聞いても「ウチの言葉っぽいがなにを言ってるのか分からない」となるそうです。
我々としては、イントネーションとリズムを近づけることで、英語耳を身に付けていくといいと思います。
また、やってみた経験で分かったのですが
音読をやるなら、最低は三桁くらいを確保して欲しいです。2、300回位までが私の推奨ラインですね。
10回や20回では、音読の効果があまり出なかったので。そして三桁やると
嫌でも英文は覚えている状態になりますが
さらに英文を見ながらしばらく音読を粘ると
英文を覚えてからの「その先が見えてくる」んです。
そして、得たもの②③に関しては、そのあたりからジワリジワリと付いてきたと思います。
その辺りになると「なんでここには前置詞のto が付くのか?」
とか「 a や the の違いは?」
とかの根本的な疑問が必ず湧いてきます。
それが出てきたら、今で言う「総合英語」と呼ばれる高校レベルの英文法参考書や、辞書を読むことも必要になるかも知れません。

中学レベルの英文といっても、総合英語の参考書が一冊あるとめちゃくちゃ役に立ちます。
しかし、シンプルな英文を音読しながらコレらの「上のレベルの概念」を一つ一つ潰していくことで、
英文をそれまでの「英語→日本語」で理解しようとする枠を超えて、イメージで掴む、という新しい感覚が身につくと思います。
来年4月から「新・音読プロジェクト」でもと思ってます
実は、来年4月には、
教科書の改訂があります。
現在の中3英語の教科書は持っているのですが、それが新しいものに変わるわけです。
内心、前との違いを見てみたいという気持ちもありますし、私自身、結構英語から離れているしということもあるので新・音読プロジェクトでもやってみようかな、と目下計画中です。
【参考】
音読は高校英語でも有効です。

英語教材でムダ金と大事な時間を浪費しないために、故清水かつぞーさんの「君の英語号は空に舞い上がれるか?」を紹介します。
また、DUO3.0も只管朗読してみました。

ちなみに『英語の話し方』旧版の解説はこちらから。
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