この記事では、倫理の参考書を活用した、哲学や宗教の勉強法を紹介します。
哲学というと、小難しい話というイメージがあって、
実際に本を読んでも、サッパリ分かりません。
そんな人が、どうやったら書いてあることを理解できるか?
また、概要だけでも知っておきたいというすごーく、軽い人もいるでしょう。
そんな人に実はおススメなのが「大学受験の倫理の参考書」です。
原典主義で時間を無駄遣い…
まずは、私自身の失敗談から。
私、以前から本を読んだ数を誇っておりますが、そこに至るまで結構な失敗をしています。
一番の失敗は「レベルに合わないものを力業で読む」です。
これは、言い換えれば「哲学や経済学、歴史や科学は原典を紐解こう」という原典原理主義。
ニーチェとか、サルトルとか、手に取っちゃとにかく最後まで目を走らせて
「読んだ!!!!」と自己満足しておりました。
内容を全く理解できず、ましてや人に説明するなんてムリなレベルですわ。本はほとんど「飾り」レベル。
まぁ、人によっては「その背伸びが大事なんだ!」という方もいるでしょうが…
時間に追われる社会人は、あまりこんな時間の無駄遣いできませんわな…
哲学や宗教は、今の時代に生きる学問…だからサワリくらいは知りたい!
しかし、金水敏さんという言語学者が文学部の卒業式で
「文学とか、哲学というのは自分がピンチになったとき、考える力を与えてくれる一生モノの学問である」とスピーチして話題になりました。
東日本大震災の時には、宗教書が売れ、フランクルの『夜と霧』がベストセラーになりました。
人間は人智を超える非常事態を乗り越えようとするとき、この分野に強い関心をよせるようです。
だとすれば、今のコロナ自粛の世の中でも、自分の考えるよすがとして、これらの分野に親しむことができれば、大いにあなたの力になってくれるはずです。
東日本大震災の時に「夜と霧」を手に取った人も、きっとそう思ったんでしょう。
…しかし、先述したように、こういった学問は総じて「分かりにくい」。
せめて、どんな考え方なのか分かれば、
興味を持って原典に向かったり、他の考え方とどう違うかの比較もできるというものでしょう。
実は倫理の参考書が「宗教・哲学」のガイダンスに便利
そこで、私がおススメしたいのが「高校の倫理の参考書」です。
これは私がオリジナルで考えたことじゃなく、佐藤優さんなど数多くの著述家やビジネスマンがおなじことを勧めています。
私も一冊購入して、時折気になる事柄があれば参照したり、目を通したりしています。
私なんかは文系でしたが、主に世界史、日本史を学んでいたために倫理の授業は1時間も受けたことはありません。しかし、この『理解しやすい倫理』は様々な思想や宗教を大づかみできるので、メチャクチャ重宝しています。
この参考書のいいところは、ポイントで要約を挟んだりしながら、難しいこともできるだけかみ砕いてくれること。
例えば、先述した『夜と霧』の著者、ヴィクトール・フランクルの哲学については、著者の経歴や思想なんかを1ページ弱のスペースで簡潔に書かれています。
生きる意味は人によっても、状況によっても異なる。それについて一般的に語ることはできない。
しかし、人は具体的な状況の中で、生きる意味を見いだし、行動することを呼びかけられている。
どんなに大きな苦悩の中に置かれても他の誰でもないこの私がこの世界でただ一人、苦悩を担うという運命を課されている。
そこに生きる意味がある。このような考えが人を絶望から救ったことをフランクルは記している。(31ページ)
もし、この説明以上に内容を読みたいとき、そこで初めて入門書なり、原典に当たればいい。
私のようにいきなりフランクルの『夜と霧』を読みだすより、こんなエッセンスを読んでおくとそのテーマを意識することで比較的スムーズに理解が進むと思います。
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