Twitterの知り合いから「面白いよ!!」とお勧めされて今日、1967年版の『日本のいちばん長い日』を視聴しました。
実は、以前同タイトルのリメイク版を視聴したことがあります。
大変面白いと個人的に感想を持ちました。
しかし、オリジナル版を改めて見させていただいたところ
オリジナル版の方が数段すごかった!!!
リメイク版が佳作なら、オリジナル版は傑作だと思います。
オリジナルとリメイクの違い
オリジナルでまず目についたのは、オリジナルの方が「時間線が短い」ということ。
リメイク版は本木雅弘さん演じる昭和天皇が重要なキーパーソンとして出る関係から、
山崎努さん演じる鈴木貫太郎に総理大臣の大命降下をする辺り(3月下旬)から話が始まりますが、
オリジナルでは、ポツダム宣言が日本に向けて出されたあたり(7月下旬)からのスタートです。
そして、オリジナルの最大の特徴は、昭和天皇がほとんどスクリーンに現れず、
そのシーンのほとんどが当時の日本で繰り広げられたであろう、緊迫したシーンの連続であることです。
リメイク版で松坂桃李が演じた畑中健二少佐によるクーデター未遂事件はもちろんのこと、
特攻隊を最後まで出撃させようとした司令官や、
鈴木貫太郎の私邸を襲撃し、焼き討ちにするシーンなど、
8月14日~15日に起こった出来事を生々しく描き出しています。
一度動き出したら中々止まらない…戦争をやめる難しさ
オリジナル版で描き出される世界は、かねてより自分が想像していた
終戦がなったのは「断崖絶壁の道をフルスピードで運転するようなもの」というイメージが
まんざら間違っていない、という気持ちを強く持ちました。
国民や軍人の一人ひとりが、同じ方向で向かうわけでなく、やはり様々な形で行き違う。
大本はひとつ、国を思う気持ちであっても、です。
結果として、この時終戦を選んだのは大正解だったというのは今の判断で、
当時は日本がもちろん、天皇陛下の処遇がどうなるかも、
日本国民がどのような扱いになるのかも全く分からなかったわけです。
だから、クーデターみたいなことまでして戦争継続をしようとした
黒澤年男さん演じる畑中健二少佐の純粋すぎる狂気もリアルだったなぁ…と。
あと、笠智衆さん演じる鈴木貫太郎総理大臣も、私の感じる鈴木貫太郎のイメージが出てて良かった。
私邸の襲撃を間一髪で逃れた後の、それを感じさせないひょうひょうとした温和な表情。
柔らかく、なんとなく相手を包み込んでしまうような鈴木貫太郎ご本人の雰囲気がありました。
三船敏郎さんの阿南是幾も、カッコよかった。
リメイク版の家庭人的雰囲気を醸し出した役所広司さんの人物像も悪くないと思いましたが、オリジナル版の方が好きです。
最後に言いたいのは「スゴイ疲れた!!!」
見るのにものすごい緊張を強いる、緊迫感が続くシーンの連続だったので…
リメイク版を見て「面白い!」と感じた方はオリジナル版もぜひ、チャレンジしてみてください。
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