この記事では、2020年に急逝した野村克也さんのメモから、
野村さんがどのようなことをメモして、自分の成長に役立てていったかを考察したいと思います。
野村さんは、現役時代に日本シリーズの観戦記を執筆したことがキッカケになり、サンケイスポーツに記事をよく書かれていました。
サンケイスポーツには、そうやって書き溜められた遺産が、写真と共に大量ストックされています。
この追悼特集には、その中でも選りすぐりの記事が収録されており、隅から隅まで舐めるように読みました。
ノムさんの言葉が好きだった
私は大学生の頃、ノムさんの著作や評伝を貪るように読みました。
野球はホームランくらいしか知らない私でも彼の本には、未知の何か奥深いものが感じ取れたからです。
ノムさんの文章は丁寧に言葉を選び、几帳面に書く。そして何気ないところに物事の本質があるのだということを教えてくれました。
彼の文章は随所にためになる知識が散りばめられ、人生観は私も影響を受けています。
特に好きな言葉は「随所作主」。
その場その場で自分の持ち味を活かし、主体的に生きることを指す禅宗の言葉です。
ノムさんの著作(多分ノムダス)から学びました。
ノムダスにも、野村さんが、お尻のポケットに入るような小さなノートを常に携帯し、メモを取っているという記述があります。
また、ベンチではそれより大判のノートに何かをかき込む姿が、よくテレビ中継に映されていました。
進化していた野村ノート
そして驚いたのが、野村ノートの進化の過程です。
ヤクルトのミーティングノートから始まり、阪神監督時代の『野村の考へ』、シダックス監督時代にメモを統合してまとめられたもの…と。
その内容がドンドン進化していたことを、今更ながら知りました。
驚くことに、この膨大なメモがデジタル化されたのはシダックス時代だったと、「砂まみれの名将」に書かれていました。
一度デジタル化されたメモは、編集がしやすく、後年書かれた『野村克也野球論集成』は、毎日のメモから生み出された集大成だったわけです。
私は以前からノムさんがどんなことをメモっていたのか非常に興味がありました。
もちろん全部は公開できない(膨大すぎる)けど、一部でも見れてすごく嬉しかったです。
メモをみていると、この人はいかに言葉を考えて集めて、我がものとしていたかがよく分かります。
野球だけでなく読書や人生哲学などその範囲は広く、それがノムさんの表現や思考に幅を持たせていたと…
気づきや思いつきをメモし記憶
また、メモには多分ノムさんが気づいたことも書き出していると思われるものもあります。
こういったメモを取ることは自分の考えをまとめるのにも便利ですし、記憶を強化することにもつながります
こう言った積み重ねが後に『野村克也野球論集成』に結実したのだな、とわかりました。
野球をとことん追求し、引退後も勉強を怠らずに多くの人を育てた名監督、野村克也。
亡くなるまで、ひたすら自分を鍛え上げた。
42歳の私が音を上げているわけにはいかないな…と叱咤激励される思いです
ちなみに、生前のノムさんのエピソードをまとめた記事もあるので、よかったら↓の画像をクリックしてください。
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