今、振り返ると浪費したお金より、無駄使いした歳月の方が苦い思い出として残ります。
私の場合、それはサッパリ身につかなかった
二十代にやった英語の勉強でした。
「英語ができる」と勘違い!
中学生の時は高校受験のために、
高校生の時は、大学受験のためにしていた英語の勉強でしたが
個人的な目的のために、英語をさらに勉強しようと思ったのが
大学生の時。
僕は一浪して大学に入ったのですが、
この浪人時代に猛勉強で苦手科目だった英語を克服して大学に合格したんです。
だから、「俺は英語が出来るようになった」という自信と
「もうちょっと頑張れば、ネイティブの英語を自在に読み、書けるようになる」という大いなる勘違いを抱いていました。
TOEICスコア465という現実、そして迷走…
そのころ、英検に代わってTOEICがビジネス英語のモノサシとして注目され始めたんです。
大学入学直後に英検二級をクリアしていささか天狗気味になっていた僕は、
英語の原書や雑誌、NHKのラジオ講座をやり散らかしていました(今思うと、全くものになってはいませんでした)。
で、TOEICを腕試しに受験したわけです。
結果はスコア465で大惨敗!!
ぜーんぜん、お話になりません。
この時の対応で、つくづく後になって「バカだなぁ」と思うのは、
ちゃんとスコアという、分かりすぎるほど分かりやすいデータを突きつけられたのに
「俺は出来る」と自惚れて
上記のような「レベルの高すぎる教材にさらに固執した」ことです。
おかげさまで10年近く、このレベルにとどまることになりました。
その間増えたのは、当ブログの『しくじり英語学習法』のネタだけというのは
なんとも情けない限りです。
高望みレベルから中学生レベルの復習へ!
ただ、英語そのものへの憧れだけは途切れないでいました。
そんな自分が出会ったのが当時、英語同時通訳の神様と呼ばれていた國弘正雄先生の「國弘流 英語の話し方」でした。
著者の國弘正雄さんは、日本の同時通訳の第一人者。
有名なところでは、アポロ11号の交信を同時通訳した、当時トップクラスの英語達人です。
國弘先生はその昔、中学校レベルの基本的な英文を500回ないし1000回は音読したとのこと。
と、同時に、シンプルな英文を徹底的に音読する「只管朗読」を強く読者に勧めていました。
「國弘先生でも、中学英語の徹底練習で土台を作ったんだ!」
とその主張に衝撃を受けて、これまでの方針を180度変えました。
「中学校レベルの英文を500回、ひたすら音読する」だけに1年をかけてみたのです。
レベルを下げて正解だった!
結果は大成功!その後、さまざまな対策も合わせて行い、5年前にTOEICを受験。
その時のスコアは705でした。
その時の変化については、こちらを合わせて読んでください。
それ以来、僕は英語の勉強には音読を勧めています。
というか、声に出して英語を勉強しないのは勉強のうちに入らないと強く思っています。
今思うと、力が付かなかったころの勉強ってかなりいい加減で、分からない事を力技で何とかしようとしてたと感じています。
でも、違うんですよね。
大事なのは「基本的な事を徹底的に繰り返すこと」
筋トレ初心者がいきなり100キロのバーベルでベンチプレスをするようなもの、と言えば分かりやすいでしょうか。
普通は、バーベルのバーから始めて、徐々にプレートを足していきます。
そうやって筋力とフォームをガッチリ固めて、ウェイトアップしていくのが順序ってもんです。
いきなり100キロから始めても大ケガするのがオチでしょう。
間違った英語の勉強はケガこそしませんが、膨大な時間の無駄使いになります。
英語を勉強してて、力が伸びてないなぁって人はもしかしたら、
もう少しレベルを落とした方がうまくいくかも知れませんね。
私の経験上、中学校からやり直す勇気のある人は、その成果の大きさにきっと驚くと思います。
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