この記事では、埼玉県伊奈町で知る人ぞ知るタルト作りの名人、
「ケーキの店 ドルチェ」の南雲正一さんにこれまでの話を聞きながら、美味しいお菓子作りの極意を教わってきました。
私は酒好きで、甘いものには余り食指が動かないのですが、
ここのケーキは、余計な甘さがなく
とても気に入っています。
この記事で紹介しているのは、令和2年11月現在のものです。
原点は「粉と卵」の繊細なお菓子作り
南雲さんは、22歳のとき、渋谷区富ヶ谷にあったフランス菓子の店「粉と卵」に入店しました。
当時、同店は本場のレシピを基にしながら、日本人好みの繊細な味にアレンジしたタルトとムースが人気で、
当時の芸能人や、味にうるさいお客さんに絶大な支持を受けていました。
4年間、お店で働きながら親方の元でみっちり修行。
その後も様々な店を渡り歩きながら様々なケーキ作りのレシピを体得していったそうです。
平成13年にお持ち帰り専門店「ケーキの店ドルチェ」のオーナーになり、
本格的に「自分の好きなお菓子作り」に取り組むことになりました。
良い材料を使うのが絶対!
南雲さんが好きなのは、ひとつで飽きるのではなく、2、3個食べられる軽さと味わいを持つお菓子でした。
素材の持つ味を大事にし、甘さ控えめで、その味で一番満足できる大きさにしているそうです。
持ち味を活かす、と一言で言っても、簡単なことではありません。
南雲さんは「材料には手を抜けない」といいます。
例えば、バニラエッセンス。
普通のバニラエッセンスはアルコール抽出したものがほとんど。
その方が香りの素をたくさん取れるからです。
しかし、バニラの香りだけではなく豆の持つ苦味までもエッセンスに移ってしまいます。
そうすると、その苦味をごまかすために余計に多く砂糖を加えることになる。
だから、ドルチェのバニラエッセンスは、
高くついても、余計な苦味のない自然抽出の物を使っているんだそうです。
それによって、生クリームなどが持つミルクの自然な甘さを活かす味わいを引き出せると言います。
素材を知り尽くした南雲さんだからこそ、素材そのもの安いものに置き換えるわけにはいかない、ということです。
お菓子作りは「化学」の目で考える
いい素材を使っても、適切な調理法でなければ美味しいお菓子にはなりません。
素材の特徴や性質を知り、どのように加工すると狙った出来に仕上がるか、
そこで南雲さんは「化学の視点を持つこと」を強調します。
材料を混ぜる際に、何℃で混ぜ合わせればいいか、
やってはいけないことは何かを全て理詰めで考えているそうです。
そうすることで、より材料の良さを引き出す最適解を見つけられる、とのこと。
最近特に、人気なのが「タルト」。
タルト生地というと、フォークの歯が立たないカチカチなイメージがありますが、
ドルチェでは「ある方法」で歯でも噛み切れ、ボロボロこぼれない生地に仕立ててあります。
もっと知られていいお店
「ドルチェ」は小さなお店ですが、店主が腕を振るったお菓子が購入できます。
今はコロナでお家にいる人が多いと思いますが、お店に行かない分、ちょっとだけお家でのお菓子にこだわるのもアリかなと思います。
外見は地味だけど、一度食べたらファンになる味は試す価値あり。
近くを寄る時はぜひお試しを!!
ケーキの店 ドルチェ
埼玉県北足立郡伊奈町寿3-124(マルエツ伊奈店近く)
TEL.048-728-1738
月曜日休。ホームページはこちらから。
【ついでに寄りたい、こんなお店】
隣町の上尾市、運動公園に「とつげき丼」を提供する、ちょっと怪しげなお店があります。
話のネタになる「とつげき丼」、ぜひご賞味下さい!
また、鴻巣でゴワゴワな麺が病みつきになる「吉田のうどん」も楽しめます。
テレビ番組『所さんの目がテン』で「史上最硬」と注目!!埼玉県鴻巣市で「吉田のうどん」を食べてきた! | 読んで学んで、考えて〜フェイクの大海を泳ぎきるために (idliketostudy.me)
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