歴史の苦手意識を克服する『マンガ日本の歴史』の読み方

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この記事は、「歴史を勉強したいけど全然分からない」という人に、お助けツールである学習まんが『日本の歴史』の読み方を書いていきます。

子どものころから今に至るまで「歴史のことは彼に聞け」といわれる私ですが、

タネ本は、この『少年少女日本の歴史』でした。大人の人にもおススメです。

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歴史をマンガで読むと「流れ」がつかめる!!

僕は以前から『マンガ日本の歴史』から始めるといいと勧めてきました。

歴史を嫌いな人は、細々とした事柄をまず暗記しようとして辛くなるんですよね。

マンガを読むとまず絵で情報が入ってくる分、流れで読めるんですよね。

この流れ、っていうのが歴史の勉強で大事なんですよ。

なぜかというと、歴史は過去とその時の影響を受けて新しい流れが出来るからなんです。

そして、その流れを掴まずに個別の情報を入れようとすると、暗記暗記の苦行モードに突入します。

人間の頭は意味の分からないものを棒暗記するのが苦手に出来ています。逆に、エピソード記憶は強烈に記憶に焼き付く。歴史が得意な人は例外なくこの「エピソード記憶」=流れで覚えています。

長編のマンガを読むように一気に読む

流れをつかむ「エピソード記憶」のサイクルに乗るには、まず大雑把に読んじゃうこと。

最初はそれでいいんです。というか、いきなり細かいとこまで読んではダメです!

『マンガ日本の歴史』は確かに小学生向けの想定をして描かれていますが、

内容の一つ一つを見ていったら高校レベルのかなりこまかい内容がごっちゃりと盛り込まれているんです。

で、最初は比較的モチベーションが高いから…隅から隅まで読み通そうとしちゃう。

だけど元々歴史に苦手意識を持っている人って、どうしても細かいところに目が行ってしまってそれがドンドン負担になって、嫌になってしまいます。

そこまで深入りしたら、教科書を読むのとあまり負担が変わらなくなるし、

第一、全然面白くない!!

元々、ろくすっぽ説明を読まなくても、絵とセリフを見ると何となく分かるように描いてあるので、それに乗っちゃうのが大事です。

あと、登場人物を覚えようとしない事。

『半沢直樹』見てる人って、登場人物を「覚えよう、覚えよう」とは思ってないでしょ?話が面白いから、ついつい見ちゃうんだと思うんですよ。

歴史人物たちも相当なクセモノぞろいなんで、そのクセを楽しむくらいで最初はいいです。

とにかく、カツ丼をかっこむように読み飛ばす勢いで!

初めから、欲張らないこと!記憶は2の次!!これ大事!すごく大事!!

好きな時代・人物を見つけて、何回も読んでみる

何回かこうして読んでいくと、自分が楽しんで読める巻というのが出てきます。

この「楽しんで読める」巻を見つけるのが第2ステップです。

苦手な人は、まず通しで読んで

いくつか時代や人物で「ここが比較的好きだな」って所を見つけたら、

まずその部分を詳しく読んでみて下さい。

流れがより、ハッキリと掴めてくると思います。

好きな時代の前後を読んで分かる時代を「広げる」

そしたら、次のステップはその時代の前後1巻を読んでみて下さい。

前の一巻には「なぜ好きな時代がそうなったのか?」のヒントが

後ろの一巻には「好きな時代の後がどうなったのか」の答えが書かれています。

そうすると、あちこちにあった興味のあるところから、分かるところが徐々に広がってきます。

もちろん、通しで読む方が好きなら、それでも構いませんけど。

そうやって何回も読んでいくと、それまで読み落としていたところに目が行くようになります。

徐々にそういった事が積み重なっていくと、歴史全体に流れるストーリーが頭の中に出来上がってきます。

自信のない人は一冊買ってコツをつかむ!

いきなり揃えちゃうとプレッシャーがあって嫌だ、って人もいます。

そういう人には一冊づつ買って、読み進めていくと割高ですが挫折率が低いと思います。

最近はKindleでも購入できますので、紙の本のように場所を取らず、必要な分だけすぐ買い足すことも可能ですから、自信のない人はまず一冊買って上のノウハウを実践したらいいと思います。

一冊一冊買うにしても、やり方は変わりません。

いきなり全部吸収しようと思わず、まずは

「マンガを楽しむ」くらいの気軽さでやってみると、長い目でみれば効果があがります。

【実践】日本史で一番難しく、地味な南北朝時代をマンガで読む

日本史で人気があるのは

なんと言っても戦国時代と幕末でしょう!

これが大好物で何時間も話せる人なら結構見たことがあります。

しかし、一番地味かつ難解なのは南北朝時代です。

実は…と白状するとあの時代だけは今でもよく分らない

なぜかというと、構図が複雑怪奇でよく人が裏切るし、勝ったか負けたかもよく分からず、長い期間わちゃわちゃした挙句何となくうやむやな感じで決着して爽快感がないから。

で、何となくブックオフにいったら、児童書のコーナーで少年少女日本の歴史を発見。

1冊200円とお手頃価格なんでこれを読んでみることにしました。

マンガだけ読んでも筋が分かる

早速開いてみて分かったのが、絵だけ追っててもあらすじが頭に入るようになっていること。

これは後醍醐天皇が最初の蜂起を企てた時、幕府はどうなっているかを説明しています。

「守時は、執権だがかざりもの。内管領の長崎高資と得宗の高時は勢力争いの最中だ」という言葉が書かれています。

マンガ的な描写の便利なのは、一目見て「あー相手は中がバラバラなんだな…」と一発で理解できることでしょう。

歴史では、誰が誰がで説明していくと収拾がつかなくなることも多いですが、その関係を簡潔に表すのにマンガって媒体はものすごく役に立っています。

それだけでなく、活字をきちんと読めるようになると、かなりレベルの高い内容も盛り込んでくる。南北朝時代の伏線、持明院統と大覚寺統の分裂も2ページで説明され、詳しく分からなくてもマンガパートを読んでれば「天皇の血統が2つにわかれた」とは理解できます

ちなみに、このあたりでは中学レベルでは説明されず、高校レベルでもよく分かってない人も多いはず。

マンガだけど、説明するためには難しいか所もマンガの力を借りて分かりやすく解きほぐして理解できる。さすがだなと思いました。

やっぱり、分かりやすかった!!

持明院統と大覚寺統という二つの流れは、騒乱の中で大義名分付けに利用されたりします。これがのちの北朝と南朝に分かれる。

足利尊氏が担ぐ北朝と後醍醐天皇率いるの南朝のはざまで

一言で言えば、公家や武士が右往左往する。

こういう時に英雄でもいてくれると理解のよすがにはなるのですが、そういう登場人物はあっけなく死んじゃって、兄弟げんかや同族での骨肉の争いなど、地味でいやらしい要素も加えながらますます混乱する。

その一方で被支配者も、うかうかしてると自分たちも巻き添えになるから「自分でできる事は自分たちでやる」と自治を始めるところも出てくる…

文字で書くと、うんざりすると思うんですけど

マンガだと、比較的スムーズに読めるので、改めてこりゃ、便利だなと。

ざっと読んだだけでも、結構参考になったので、一冊一冊買い足して全巻制覇しようかな、と思ったりしてます。

【参考】

小学館『少年少女日本の歴史』…夏休みなどで時々、無料で全巻開放する時があるので、リンクを貼っておきます。

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