初めからスゴイ人なんていない!危機管理のプロの新人時代の失敗談

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3月になり、卒業シーズンを迎えました。

4月になれば新人として、仕事を始める人も多いことだと思います。

ワイなんかもそうなんですが、25年前の思い出は、そりゃもう悲惨なもので…

何にもできない、動けばドジを踏む、叱られるというしょーもない新人でした。

しかし…どんな人も初めは新人!失敗もするし、ドジも踏む。

でも、私のような三流だと「お前なら当たり前だ」と言われかねないので、ここはとびっきりの凄腕の笑っちゃう新人時代の失敗談をご紹介します。

その人物とは…元警察官僚、初代内閣官房安全保障室長でもあり「危機管理のプロフェッショナル」と呼ばれた佐々淳行さんです。

【参考記事】

戦後の大事件をくぐり抜けた「事件を呼ぶ男」~佐々淳行
「日本のスゴイ人列伝」第6弾は、戦後一番修羅場をくぐってきた初代内閣安全保安室長である佐々淳行さんを紹介します。「0点が満点」と言われる危機管理、様々な大事件にどう対処したのか…一つの事件で本が何冊も書けちゃう内容ですが、あえてザックリと紹介します。
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制服姿で交通違反!直属上司にカミナリを落とされる

佐々さんは東京大学を出て、キャリア官僚として警察に入った、バリバリのエリート。

しかし、当時は割とエリートに対する風当たりが強かった時代で、威張れる要素はなにもなかった、といいます。

着任した目黒警察署での最初の訓示は「7倍速く出世するんだから、人の7倍働け!」

ムチャぶりもいい所である(´・ω・`)。

それで、タバコが切れたので、向かいのタバコ屋にピースを買いに行った。

道を斜め横断で渡り、署に帰ってくると直属の上司から「こらーっ!!」と怒鳴られた。

制服姿で交通違反をしてどうするんだ!学生気分でいるんじゃねぇ、とさっそくドカーン。

佐々さん、この後様々な事件を経験した。

安田講堂に鉄球をぶち込もうとして叱られ、皇太子(現上皇陛下)の警備の手抜かりだと総理大臣にドヤされ…と

それこそカミナリも数多く喰らっているわけだが、その第一号が「交通違反」というのは、何となくおかしい。

♪迷子の迷子の主任さん…

さて、この佐々さん、実は相当な方向音痴。

夜に警視庁目黒警察署管内の交番を巡察して回ることになった。

地図と首っ引きで確認しながら回るものの、時は昭和20年代。戦争の傷跡で焼け跡や雑木林が多く、どこがどこやら…と迷っていたら

「ここはどこ?」となってしまった。

警察官が近くの人に「ここはどこでしょうか?」なんて聞けない。何しろ時間は深夜帯なんだから。

そんなわけでウロウロしていると、やっと見つけた交番。

地獄に仏と飛び込んで、巡察業務の続きをしようとすると、なんか話がかみ合わない…

で、確認したら目黒署の隣、碑文谷署の管轄に迷い込んでて、ここは碑文谷署の交番だと分かった。

それで「そうだったか、それで目黒署はどっちかな…」と道を尋ねて帰って来たが…

どうも、しばらく「目黒署の主任が、道を尋ねに来た」と、碑文谷署で流れていた、らしい。

非番の日に容疑者から声をかけられてドギマギ

警察官といえども、働いてばかりでは体を壊す。

当然ながら休みもあり、警察業務から離れて普段できない用向きを消化するもの。

しかし、相手はそう言うことをあまり気にしてないんで、取り調べをした人間とバッタリ…なんてこともあるという。

電車の中でチンピラに「旦那、先日は大変お世話になりました」と仁義をきられ

「旦那って誰だ?」と好奇の視線が気になって仕方がなかったと苦笑している。

また、キレイなお姉さんに「あら、佐々主任さんじゃないですか」と声をかけられて

誰だっけ?と適当に受け答えしているうちに「売春容疑」で摘発した女性だと気がついた。

「私の家、すぐそこなんです。もし良かったら…」と声をかけられて

慌てて「用事があるから…」と断わったとか。

「黒澤明の映画『野良犬』の刑事だったら、うまくあしらいつつ事件のネタを見つけるだろうけど…」と照れて書いていたけど、

いや、そりゃムリな相談ってもんでしょ?

指詰めた893に、つい…

賭場が開帳されている、というので捜査のために現場に踏み込むことになった佐々さん。

しかし、賭場の捜査というのは、札が一枚でも欠けていると起訴できなくてダメだそうで

その時も、札が2,3枚見つからないとなった。

しょうがない、引き上げ、となるのだが、途端に勢いづく893の若手の皆さま。

それを「公務執行妨害にするぞ」と言いつつ、床の間を見ると

瓶になんかが漬かってる。

らっきょう?と思ったら、なんと「指のホルマリン漬け」。ギョッとしたが、ここは仕事で私は今回の捜査主任、というわけで何とか平静を装った。

すると、近くに指に包帯を巻いて、いかにも「ケジメ」を付けられた若いのがいたので、

つい「なぁ、指詰めると痛いの?」と聞いちゃった佐々主任。

答えは「うるせぇ」。

…そりゃそうだ(´・ω・`)。

警官よりも偉い力道山

中目黒駅前交番の前で、酔っ払いの応対をしていたら

余程飲んだのか、「この給料泥棒!」「吉田反動内閣の手先だ!」とわめくし、

警官をぶん投げるなど、大立ち回りを起こすし、と

佐々主任をはじめ、おさえるのに苦労していた。

そうすると、交番前でのひと悶着に、でっかい会社がキッ…と止まり「お巡りさん、手を貸しましょうか」と

当時人気のプロレスラー、力道山と豊登が登場。

これには、酔っ払いも警官もビックリ。

よっぱらいはすぐに「すいません…」とペコペコし始めて大人しくなり、一件落着を見届けるとよっぱらい、車に手を振っていた。

スーパースターってすごいね(´・ω・`)。

と思った佐々さんだった。

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