普段、電車に乗る時にいつでも読めるようにとカバンに本を持ち歩いています。
暑いときには、哲学書みたいな難解なモノに手を出さず、ライトで読みやすいものがはかどります。
また、読みなおしなんかも、改めてやると面白いものです。
久しぶりに自分の愛読書『一休さんの門』『一休さんの道』を通しで読み終わり、次にこれでも…と手に取ったのが、
唐沢俊一著、ソルボンヌK子絵の『カラサワ堂変書目録』でした。
こんな変な本、よく集めたな!?
日本では一年で数百万タイトルの本が出版されますけど、
そんな数だから何冊かは「なんじゃこりゃ!?」と白目を剥いちゃうものも結構ある。
著者曰く「いつの間にか集まってくる」そういった本を冷静に、ツッコミを入れていくのがこの本の内容。
個人的には、ジュール・べルヌの冒険小説を目指して、
海底冒険小説を書き始めてみたものの、想像力の限界なのか、
肝心の海底国家の部分は語られずじまいでめでたし、めでたしになっちゃう冒険小説『太平洋ノ底ノ国』ですね
大真面目、読み方次第で大爆笑!
また、そういう頓珍漢な本でなくても、マジメな手紙の書き方を解説した
『青年らしい手紙文の書き方』(1958年)という本から、
ラブレターの書き方を取り上げ、そのあまりに真面目過ぎる内容が「こっぱずかしさ」に転化する様子を楽しそうに書いています。
私も、相当恋愛には疎いのですが、確かにこれは例文を読むと、こっぱずかしい
論より証拠…まずはコチラをご覧あれ(´・ω・`)。
「昭子様 突然お手紙をさし上げて、あなたを驚かす失礼をどうぞお許し下さい。
本当なら直接あなたにお逢いしてお話すべき事柄なのですが、いまだあなたとは親しく口も聞いたことがなく、それだけに僕をためらわせるのです。
これだけ書けば、もう手紙の内容も僕の気持ちもわかっていただけることとは思いますが、ここにあらためて申し上げます。
昭子様、僕はあなたを心から愛しています。
だれよりも心から愛しています。
だれよりも、だれよりもあなたを愛しています。
おそらくあなたは僕のことを気にも止めていらっしゃらなかったとは思いますが、僕の日夜は、あなたあるがために苦しみ、悩み、そして希望の灯となって輝いているのです。
昔、小説書こうと思って夜中に机に向かって必死に書きまくって
「なんかすごいの出来た!」と思って翌朝開いてみると
「なんじゃこりゃ!?」というムチャクチャな内容でガッカリ…なんてことがありましたが、
このラブレターの内容も、きっと深夜モンモンとしながらかいていたんだろうな…とブログ主は想像します。
本人至って大真面目というのが、
余計に読む側にも羞恥心をかきたててしまうというのが、お分かりいただけると思います。
唐沢氏のツッコミを笑いながら読むのがキチ…じゃなかった吉
ところで、この本を読んだ後に同じく唐沢俊一さんの『古本マニア雑学ノート』も読んだのですが
唐沢さんが、あまりにも面白おかしく本を紹介するので
「そんなに面白いのか?」とその本を手に取ったら、つまらなくてガッカリなんて話が
嬉々として書かれていまして…
だから、この『変書目録』にも40冊近い珍本が収録されているのですが、
その本の中には5万円なんて値段がついていて、いかにも「未知の奇書」と興味をそそられるのですが
引用書には決して手を出してはいけない…とは思いますね。
それより、唐沢さんの「のーてんき」な解説を笑い飛ばすほうが、万倍面白いとお約束します。
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