『英語達人列伝』は変な人ばかりで面白い!

英語

DUO3.0をひたすら音読していると、ダレてくる自分の弱さを嫌というほど痛感します。

只管朗読の道は押忍の道、と強がりを言っても凡夫な僕には、挫けそうになる事もしばしばで、「今日はいいかな?」と緩んでしまう事も珍しくありません。

こんな時には、「英語を極めた人のエピソードを読む」事もありかな、と斎藤兆史さんの『英語達人列伝』を読み直しました。

英語を極め、世界で活躍したスゴイ人の物語

この本は、並外れた努力で英語を磨き、その英語力を武器にそれぞれの分野で活躍した10人の日本人を紹介しています。

彼らは明治、大正時代に活躍しました。今は教材は溢れていますが、当時は英書一つでも高価だった時代で、そんな時代なのに当時の人は英語を学んで世界へ羽ばたきます。

のみならず、ネイティブスピーカーすらも凌駕する英語力で素晴らしい仕事を成し遂げた人々の話がズラリと並び、読むたびに圧倒されるのです。

そんな中で、私が大好きな人をエピソードも交えて語っていきたいと思います。

 英語を極めつくした男 斎藤秀三郎

斎藤秀三郎の名前を知らなくても、日本人学習者はほぼ全員、彼の仕事から影響を受けています。

というのも、今私たちが学ぶ英文法の基礎を築いたのが彼だからです。

それまで英語も漢文のように返り点を付けて読む「変則」英語が主流でした。

英語を英語のまま理解するために、そのルールを日本人向けに確立したのが、斎藤秀三郎です。

彼の勉強法は「多読」!

学生時代は図書室の英書を全部読み、全35巻のブリタニカ百科事典を2度通読(!)したといいます。

その鍛錬で培われた英語力はスゴいなんてもんじゃありません。エピソードを挙げるだけでも…

・外国人のシェークスピア劇に向けて「てめえらの英語はなっちゃいねぇ!!」と英語でヤジを飛ばす。

・自ら作った正則英語学校(現在の正則学園高校)のネイティヴ教師を自分で面接。

・カリキュラムがレベルが高すぎ!とネイティヴに抗議されても「日本人なら分かる!」と一喝。

・学校を作って、講師としても活躍!のみならず英語学関連の著作を大量に書く。全部著作を積み重ねると3メートルの高さになり、しかも内容が今でも「最高峰」と言われるほどレベルが高い!!

とにかく「自分の人生の全てを英語に全振りした」ような人です。

だけど性格がかなり偏屈だったらしく、行く先々で人と揉めて飛び出す…の繰り返しだったようです。

また、日本のためになると妙な事業に入れ込んでみたりする一面もあったらしく、「日本絵画をアメリカに売り込んで外貨を稼ごう!」と思いつき、この本でも紹介されている新渡戸稲造に話を持ちかけています。

誘われた新渡戸稲造さんもいい迷惑ですよねぇ…

要は英語以外は残念なタイプなのですが、それ込みでむちゃくちゃ面白い人です。

仏教を西洋に紹介した鈴木大拙

なんか仏教っぽいお名前が示すとおり、彼は僧侶です。のみならず仏典の英訳、研究論文、仏教専門誌の執筆…と、やった事がスゴイ!

中でも禅を英語で紹介した、というのが彼の並外れているところ。

禅の概念や、思想を皆さまは「日本語でもいいから」紹介できます?私はムリ!!

分かったような、分からないような日本語で書かれた解説書を、英語で紹介し、しかも「論理は通るけど分かったような分からない」ような英語で書く。

拙いながら僕の経験上、「日本語で思ったまま英語で書く」なんて出来ません。かならず簡単に(そして大雑把になり、思いの10分の1も盛り込めない)なります。

それをネイティヴにも禅の概念を伝えるというのは、半端でない英語レベル。

そして、残された音声からは、「仏教の話で文章のように正確に講演する」という凄技が!!原稿を読んでいないのは、考えながら話している独特の間があることからも分かるらしいのです。

「勉強すれば英語は話せる」とGHQに話した白洲次郎

最後に、戦後の日本でGHQと渡り合った白洲次郎さんをご紹介!!

彼は芦屋のボンボンで、親の支援を受けてケンブリッジ大学で学び、実家の没落後は商社マンとしてビジネスの世界で活躍しました。

その時吉田茂さんと知り合い、抜群の英語力と交渉力を買われてGHQとの交渉に獅子奮迅の活躍をしました。

白洲次郎さんに関しては色んな本で紹介されているので、彼に関しては一番好きなエピソードを紹介します。

皆さんは、ネイティヴに英語を褒められたらどう思います?

僕なんぞは、舞い上がりますね!たとえそれが

「野蛮なジャップの割にましな言葉話せるじゃんか!」って嘲りの意味がこもってても。

白洲さんは先程も書きましたが、本場仕込みのキングズ・イングリッシュ。それも上流階級や知識人が使う最上級の英語です。

それに対して、GHQの幹部たちが話すのは「米語」。占領軍でござい!と威張っていても白洲次郎さんにとってみれば粗野な田舎者です。

そんなアメリカ人が彼に「英語が上手いですね」とやればこりゃ100%喧嘩売ってるわけです。

なんだこの、アイダホポテト…とムッと来たのかは分かりませんが、彼は即座に言い返します。

「貴方にも勉強すれば話せるようになりますよ!」

…もーね、カッコ良すぎ!!抱いて!!!って思う、男だけど(笑)

とまぁ、英語とはほとんど関係ないエピソードばかりで参考にならない部分を紹介しましたが、他にも「英語フェチ」西脇順三郎とか野口英世、外交官の幣原喜重郎や斎藤博、今でも辞書にその名が残る岩崎民平など、日本最強の英語使い達のスゴいエピソードがてんこ盛り!

新書なので入手しやすく、とにかく面白いので是非ご一読ください!

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