親にとっての難問?「子どもに歴史をどう教えるか」を真剣に考えてみた。

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X(旧Twitter)をやっていると、よくいただく質問で

「今の歴史教育に染まらずに、子どもに正しい歴史を教えたい」というのがある。

普段から『歴史の小ネタ』と称する社会の先生が授業の最中で披瀝しそうな話をしょっちゅう投稿するからこういうご相談を受けるんだと思う。

ただ、この質問が中々の難問。かつ「もしかしたら、良かれと思って私の方法をやってみたら歴史嫌いになった」なんていう話になっちゃったら、まことに申し訳ないし、

歴史好きとしても残念に思う次第。

そこで、私自身がどう、歴史好きになったかを振り返りつつ、考えられることをツラツラと述べてみたいと思う。

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ブログ主の歴史好きの原点をツラツラ考える

自分がどう、歴史好きになったかを考えた時に、もっとも原点に近いと思われるのは

祖父の存在だった。物事ついてからはおじいちゃんベッタリの子だったから、幼稚園とかくらいになると膝の上に乗ってお話をせがんでたらしい。

だけど、じいちゃんだって気の利いた話をするにもストックが少ないわけで、そうすると「おじいちゃんが子どもの頃は」とかの話になった。

「じいちゃんにも、子どもの時があったんだ」という驚きや

その子どもの頃に起きた関東大震災の時の怖ーい話。

戦争中に兵隊にとられず(兵役不合格だったらしい)東京の大森で高所砲を作るチームの組長をしていたら

双発のアメリカの攻撃機(祖父はグライダーと呼んでいた)に機銃掃射された話、

東京大空襲に遭って、群馬県に親戚を頼って逃げこんだ話。

今のご飯よりずっとマズいものを食べて、生きなきゃいけなかった戦後など。

子どもには「きょとん」となることも多かったけど、アレが一番のキッカケじゃなかろうか。

…まぁ、そんな話をしていると「どうやら私が生まれる前にも人がいたらしい」という基本的な思考になってきた。

小学生になると、じいちゃんの話を思い出しながら、戦中戦後のあたりの歴史を「少年少女日本の歴史」で読んで覚えて来て、おじいちゃんに聞いてみたり。

だから、歴史とは決して遠い人の話ではなく

①身近な年上の人と、昔話をしてその人が歩んだ道を生で聞くことが歴史に魅せられるきっかけになる

と思うんだよね。

ちなみに今、私は地元のお年寄りから「カスリーン台風のとき、貴方は何をされていましたか?」という話をよく聞いている。

この手の話は地元のコミュニティ祭りに行って、歴史研究会とお茶飲み話をしてたら

喜んで話し相手になってくれるんで。

興味のある時に、興味のある本を読めたことでさらにドはまり

ウチの両親は、大河ドラマとか好きで、家族で『独眼竜政宗』とか『武田信玄』とかをよく見てました。

基本、ウチの両親はそんなに歴史好きというわけでなく

まぁ、梵天丸かわいそうとかそういう感じで見ていたりする親。だけどまぁ小学校には『日本の歴史』があるし、自分で図書室行って読んで来たり、

その頃だと図鑑も大分読めるから、図鑑を開いてじ~っと眺めてたり。

文字を読んでた記憶はないけど、両親が「あなた、図書室の本を借りてくるとずっと眺めてて、一言一句覚えてたわよ」とは言われたことがある。

②とりあえず、分からなかったら図書室で調べる癖がついていた…というよりマンガがそれしかないのでそればっか読んでた。

…昔のワイに、その記憶力10分の1でも分けて欲しいものである。

あと『世界ふしぎ発見!』がちょうどスタートした時期で、これも家族で見る定番。

クイズが大好きだったから、野々村真さんのボケ回答にケラケラ笑う両親と一緒に、

吉村作治さんが解説する古代エジプトなんかを見たりして

むかしちょっとツタンカーメンの呪いで怖いと思ってたけど、文字通り「不思議」な世界をテレビで吸収していた。

ただ、あの時は世界史はそんなに興味がなかったかな。

「三国志Ⅱ」で、武将のパラメーターを覚えて、吉川英治を小説を読んで勝敗予想してた中学時代

中学に上がると、パソコンを覚えるためにオヤジが大枚はたいて一台買ってくれた。

が、ワイの興味は従兄からもらったゲームに集中。

とくに三国志Ⅱにハマって、劉備、関羽、張飛、曹操、孫権…と

あ、なんか昔図鑑で読んだ連中だ、となる。

③子どもの集中力は、遊びで最大化されるんで、どんな武将がどんなパラメータかを全部覚えた(ちなみに今は全部忘れてる)

で、そうすると「ゲーム禁止令」が出て、それでも三国志にドップリ浸りたくて、吉川英治の小説を読みだした。

…ここでなんで横山光輝のマンガにいかなかったか、というと「存在を知らなかった」から。

本屋にあって、ちょっと渋い表紙に『三国志』と書いてあって、あーこれだと一冊購入。

…これが面白くてね。1冊あっという間に読み切って、一冊ずつ買い足していった。

小説だと、親が金を出してくれてね。マンガだとだめだったけど。

いきなり全8巻買ったら続かなかったかもだけど、一冊ずつだから早く次が読みたくて仕方がない。

ちなみに高校で世界史をワクワクしながら授業を受けたら、三国志の時代は教科書3行で終わってた(笑)。

大学受験だから、とにかく詰め込んだ

…まぁ、ここまで読み進めてきて、これでどうつながるのか?と不安になる方もいるかもしれないけど

一応最後には風呂敷をたたむ算段はついています。

勉強というのは、結果を出して初めて評価されるわけです。

私の場合はホント簡単で「大学に行くこと」。

だから、歴史が偏っているとかそんなことを考えるいとまもなく、ただひたすらに詰め込んだ時期。

ただ、この膨大な情報を頭に詰めたことは、まんざら無駄でもなく…

大学時代は受験時代に覚えた書名(ローマ帝国衰亡史とか、プルタルコスの英雄伝とか)は書店で抄訳が売ってるんで

それを買って読んでたわけです。

ローマ帝国衰亡史とかは、ダメ人間列伝みたいで面白かったですな。

あと、政治経済学部で、落合信彦の与太話を大真面目に愛読していたんで、そこから映像の世紀なんかを見まくったりして。

そうすると、面白くない話や怪しい話は年月をかけて抜け落ちて、残った知識をもとにさらに読書を重ねて精度を上げていった…というわけです。

④歴史の勉強って無駄バッカだけど、詰め込んでいるとそれなりにうまくまとまって来る、と後になって思います。

人間が分かるようになると歴史の理解がより深くなる

あと、これは言いたいけど

「歴史が面白くなるのって、大人になってから」だと思う。

たしかに昔も歴史もの好きだったけど、どっちかというとストーリーにドップリだったから。

だけど、大人になると「人間そう言うほど立派にはならない」とか、「いい事ばっかり言ってて、全然ダメなやつ」とか

いっぱい出あうわけですよ。リアルな生活の中で。

過去のそういう人たちが先が見えない中で手さぐりする姿がやたら面白くなる。

じゃ、そこまでアプローチしてきて振り返ってみたら、夢中になったのが歴史の話で

そこを突破口にしてさらに掘っている、というのが現在の私なわけです。

ワイの場合、昆虫に夢中になってる子どもがイキイキしているみたいに

大好きだったじいちゃんの昔話や、歴史のキャラにときめいたりしてるわけで、その対象はおそらく人それぞれだと思うんですよ。

だから、好きなことをさせてあげながら、親も好きな歴史を楽しむ姿を見せてればもしかしたら、歴史に振り向いてくれるかもしれない。

で、こういう事では「最短距離」を考えたらホント面白くなくなる。

だから、ほうっておきなさい。

親が楽しそうに歴史を語ってたら、それに感化されて色々やりだすかもしれないから。

で、「間違った」歴史も気にする必要はなし。

私だって、さんざっぱら日本軍が悪い!という歴史観を叩きこまれましたが、

じいちゃんの世代がみんな悪いわけはないだろ?というごく素朴な感想で、あっけなく壊れますから。

だから、身近な人とのかかわりとか、生の声を聞いたりして

昔話をいっぱい、聞いておくのがすごく大事だと思うわけです。

地に足のついた感覚を養っておくのが、歴史を学ぶ上で大事だと思うんですよ。

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